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 教会の壁は白いものだ
 僕はそう思う
 緑色の夏の池の前に立って
 池の向こうの森に
 屋根と十字だけが見える
 教会に行こうとしないままに

  *

よく晴れた休日には
出歩 ....
空も高くて
青いから
遠くまで出かけようと
二歩歩くと
三歩目を降ろすところに蟻がいて
踏みたくはないので
停まろうとしたが間に合わず
足を上げて見ると
蟻の腹は空き缶のように潰れてい ....
だからたとえば犬のように
白黒でしかものが見えていなかったとしても
濃淡の薄れゆくところ
色彩の変わるところが
あたらしく欲求がなりかわるところで
ぼくが輪郭と呼んでいた ....
*プラットフォームから

色とりどりの屋根が遠く連なって
その上を目を細めてなめて
果てに一本の灯台を見つけて喘ぐ

夕刻でも陽は照りつけて
灯台は
小さく真っ白に
発光して ....
街灯で
ところどころ熱病だ
この道では
駐車場まで
浮かされて

君 という名前を僕しか知らなくて
僕の名前も君しか知らないだろう
それが夜の景色の中で
電柱の隙間で影を重ねている ....
ピンクの透明なライターを
すかして落ちる電球の光は
穏やかな菱形にゆれていて
口をあけてすごした何百回の夜を
あくびなみだのふるえにも似て
思い出させた
夜の路地を行く人々は
人々
だ ....
いま
{ルビ仄=ほの}明かりの部屋がとても寒くて
ぼくは
コカ・コーラの気が抜けてゆく潮騒の中で
花が開いていくのをじっと見ている
足が冷たく
息の僅かな白さの中に
ちいさな子供だった頃 ....
木に囲まれた公園にロケットの形をした遊具があって
それはいろんな色の鉄棒と鉄板で出来てて
張りぼてで
螺旋の滑り台になってて
同僚と会社をサボって俺んちで短パンに着替えて去年の夏
Yシャツと ....
ku-miさんの水町綜助さんおすすめリスト(8)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
夏の池- 水町綜助自由詩808-5-12
このような世界- 水町綜助自由詩707-8-10
八月の輪郭- 水町綜助自由詩2807-7-7
初夏の- 水町綜助自由詩10*07-6-14
街灯- 水町綜助自由詩10*07-6-14
点火- 水町綜助自由詩24*07-5-2
花冷え- 水町綜助自由詩35*07-4-5
rocket- 水町綜助自由詩13*07-3-12

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