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今日は
小さな日です
風がとても冷たくて
今日は
小さな日です
小さな頭痛を
誰かのせいにして
だけど
大丈夫?って
君のメールが
胸に灯った
....
僕は手紙を書きましたが投函できず
結局その手紙は引き出しの中に沈んで行きました
そうして毎日引き出しの底から
静寂を運んできました
僕は海に行きました
青いハーフパンツの水着を持って行き ....
ぽつぽつと濡れた
到底そうだとは思えぬ
現実と懸け離れた
麒麟と眼が合ったのです
何かを言いたげな
でもそれが何なのか
哀しいかな
疎通ができない
だから
思い切り
喉の奥 ....
歳を経るごとに
父は粗野になる
私の知っている父は
情けないほどに
やさしく
臆病であり
世間が
とても狭い世界が
気になって仕方がなくて
私はそんな父を見て
半ばあき ....
はくとう下さい
と叔父は言った。
手渡されたのは
白い桃。
白い甘みが
語るのだった、
その地に
黒糖のないことを。
ほおかぶりして
通り過ぎるのは
ぎりぎりの
きりきりの
痩せすぎた
頬の痩けた
猫のような男
おのれのことだと
思いながら
角を回るのを
見届けた
見えなくなって
一安心
....
どこへおいきやすの。
ほらあんた、
あんたですがな。
どこへおいきやすのか、
ちゃんとゆうてみなはれ。
ゆえへんのか、
ゆえへんのはどのくちや、
このくち ....
「とうもろこし」って言えなかった
小さい頃
どうしても
「とうもころし」になってしまって
ゆっくり言ってごらんよと言われても
やっぱり
「と う も こ ろ し」って言ってしまう
....
銀色のスプーンが
光の粒を跳ね返した
口の中で
あまい蜜がとろけた
風鈴は唄う
生暖かい風と共に
夏の訪れを
甘酸っぱい味は
去年と変わることなく
この季節を物語 ....
僕は急いで君の所に向かうから
君はずっとそこでまっててくれないか?
街の電灯がピトピト光り出した
それは僕の出したSOSだよ
僕は駆け抜けて急いでいる
君はのんびり暖かい ....
下る音階
広がる和音
底のほうへ
そして天上へ
突き抜ける
拡散していく
瞳の意識
夕映えの宇宙
通り抜けていく
わたしの体
いきたい
いきたい
いきたい
そこへ
宇宙へ
....
雨が止みはじめた頃に、
傘を差しはじめてみた。
びしょ濡れになって傘の下、
僕は何かに守られていると強く感じる。
道の向こう側から、
少年が歩いてくる。
あの懐かしい長靴の黄色が、
僕の ....
お前にそっくりな
ひよこ豆をゆでる
おまえにそっくりな
ちいちゃな鉤鼻と
これまたおまえにそっくりな
ちいちゃなおしりがついている
圧力釜なら早いが
ああ、
それはぜんぶお ....
小雨の降る夜道を歩いていた。
ガラス張りの美容院の中で
シートに座る客の髪を切る女の
背中の肌が見える短いTシャツには
「 LOVE 」
という文字が書かれていた。
....
*
いつまでも、
溶けそうにない
って、 思えてくるの。
この雪の 白い場所で
あなたは ぼくを。
大きな瞳の奥には、
雪の風景、と
ぼくたちが、
マッチングせ ....
透明金魚カランとなった。
指でつつくとカランとなった。
夏のおわりか、秋の始めか。
セミの抜け殻、稲穂のもみ殻。
透明金魚カランとなった。
また来年ねとカランと ....
今朝卸したばかりのお洒落なパンプス
爽やかな淡い色合いのパンプス
新人さんと間違えられたくない思いで
ヒールをちょっと高めにしてみた
でもつま先はさっきからストッキング越しに
どこか逃げ道を ....
けものや神や人間どものおっぱいにはさまざまな工夫があり
それらはいろいろな道具として使われる事もあったが
大抵は武器として利用された
どう
やわらかいでしょう
うふふ
の「うふふ」部分はす ....
「この花きれいだね」
あなたは美しさの形を指先でなぞると
風の誘うままに微笑み
未だ慣れぬ白い感触を確かめながら
おぼつかない足取りで
わたしの半歩先をゆっくりと歩む
....
怒る怒る怒る怒り狂ったボールが大爆発炎症
爆発爆裂莫逆非道の大殺戮が瀰漫する日曜日
殺せ殺せ殺せと子守歌の輪唱竜胆胴田貫正国
がらんどうの地下道に待避せよ神経衰弱の蛙
がらんどうの脳味 ....
ごめんね、わたしといるとつまんないよね
ほんとう、ごめんね
つかれるでしょう?わたしといると
だって・・・
なにしゃべっていいのか、わからないんだもん
だから、つまんない ....