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あなたを待つ部屋で
私は時々シチューを作ります
その時は月桂樹の葉を
一枚入れておくのです
入れると入れないでは
香りもずいぶん違うのですが
あなたのいない部屋で
私は夢を見るのです ....
大切にしていた小鳩を
私がそっと取り上げて
早く大きくなりなさいと
あなたの耳に囁きかける
男の子なら
強い猟師になるべきだと
お父様もおっしゃいました
お父様は自由に空を駆け回る
....
一人の少年の出現に
森はざわめき始めた
樹々に宿る精たちが
その瑞々しい肌を巡って
争うこととなる
乳房のような
臀部のような
熟した果実をふくらませ
森は目覚めに入った
....
一人でいる寒い夜は
温かいミルクを飲みます
スプーンで雫を落とすと
ミルククラウンができるのですが
それがあまりに一瞬のことなので
私には何も見えません
あなたがそこに
いれくれ ....
外の風に吹かれて
眠る夜はいいものですね
遠く夜汽車の音を
聞きながら
私は線路に耳を当て
旅立っていく汽車の音が
消えるまで
いつまでも聞いている
そんな姿を
まどろみの中 ....