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空の、あまりの青さが
出逢った日と同じ色をしていたから
なんだか違和感を覚えてしまって
それを誤魔化すように
むきになって笑ってみた
ここは夜景もいいけれど
飾り気のない素顔の街が見え ....
金木犀の
金木犀の
花の陰が
心にはらり、落ちてゆく
この道は
この道は
いつに辿ってきたのでしょう
金木犀の
金木犀の
花の香は
昔にかよう
消えかけた
面影一つ ....
とれそうなまま
しがみつくもの
制服のボタン
放課後のバッタ
ほどはるかな道
引きずった影
空笑いで蹴飛ばす
夢の石ころ
かたむいた道
走り出すバス
遠ざかってゆく
....
眠れぬ夜が
大きな口をあけ
数珠繋ぎの言霊を
ひとつ食み
またひとつ食み
私をおいて
月の光ばかりが蒼白く
強くなる
溢れた涙を
瞳に返せはしないけれど ....