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午前4時
ほの白く ほの青い 四角い窓から
まちの寝息が
明かりの粒子が 舞い込んでくる
街灯は 夏の虫を誘って
ゆれるように強く
黒い瞳に ひとつずつ
真珠を入れて
まばたきもせ ....
裏通りに 傾いた陽が落ちてくる頃
放課後の声たちが 初夏の帯にのって
泳いでくる
バギーの乗客を覗いて
ほんのり口角を上げて
青いランドセルが追い越してゆく
まだかたそうなランドセル
さ ....
青色と赤紫色
重たい宙をかいて 混ざり合おうとする
あの思い出
あの肌の{ルビ音=ね}
手をつないで
たよりなく握り会って
こくこくと
室温の仕業の汗をかく
夜は常に進み
太陽は ....
きみが生まれた病院へゆこう
インフルエンザの季節だから
まだ赤い きみのBCGみたいに
痛い注射を刺されにゆこう
歯の無いきみの笑い顔を抱っこして
きみを産んだ病院へゆこう
晴れて乾い ....
マホガニーは薄明で 薄命の夜を始める
教室の窓から身を乗り出していたら
まさにいま
夢中で描いている赤い紫のペイズリーが
絨毯が
迎えに来ないかしら、と よぎる
若者よりもはしゃぐ現在進行 ....
夕刻よ もっと光をください
冬の息づかいが とても つめたい
雲のミルフィーユ レースの裾に
遠い日のさくらのような
幻想の海が広がっている
雲の山 空の海ね
幼い頬のかけらが 溶かさ ....
夜明け前 ぼくらの宇宙(そら)では
屋根ではじけた流星が うるおいの濃紺に飛び散るんだ
プレアデスの向こう 溢れ出てくる流星を
君の瞳に刺しゅうして
対になった星の光が ちかちか燃えるのを見て ....
最後の煙草は 空に昇るまでおあずけだった
何千本と 香の煙を浴びてから
あなたをおじいちゃんと呼んだことはなくて
先生と
呼んでいた
社長で先生
おなかが出てる
父さんと釣りをしなが ....
誰もいない
誰もいない
病室 間接照明 真夜中の廊下 スリッポンの平たい音
刻まれるあなたの心音
怖くない
怖くない
携帯には父親からの祈りが届いて
振り幅が広くなると 私は息を吐いて
....
あなたはいつも少しかなしい
春の肌の女の子 薄桃色の乳首のように
きれい
「あなたはいつも少しかなしい」
ハッカのにおい
耳たぶをふるわせた「かなしい」を思い出して
まるくなる
私は ....
北国生まれにとって 凍えない秋は不思議
河の彼方 海を思う日常に 溶け込めたような午後
真理
真夏に連れてった海のこと覚えてる?
君とならあのジャンボ機にも
漕いでって 飛んでって ....
モーヌ。さんのたちばなまことさんおすすめリスト
(11)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
午前4時・真珠
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たちばな ...
自由詩
19*
07-6-27
青いランドセル
-
たちばな ...
自由詩
17*
07-6-10
あじさい
-
たちばな ...
自由詩
9*
07-6-2
内科_小児科_産婦人科
-
たちばな ...
自由詩
6*
06-12-8
レインミュージックはマホガニーの薄明で
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たちばな ...
自由詩
8*
06-12-3
afterglow
-
たちばな ...
自由詩
15*
06-11-19
流星を刺しゅうして
-
たちばな ...
自由詩
9*
06-10-29
先生のおなか
-
たちばな ...
自由詩
7*
06-8-1
Birthday
-
たちばな ...
自由詩
7*
06-7-31
あなたはいつも少しかなしい
-
たちばな ...
自由詩
18*
06-5-2
真理のゆめ
-
たちばな ...
自由詩
3
06-1-24
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