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湖の畔
2mはある黒い犬が
腹を空かしている
目は赤く血走り
猛禽類のようにつり上がり
はぁはぁと息を吐き
30cmはある舌を垂らし
白く磨かれた牙を覗かせている
犬はその場でただ ....
空が澄み渡っている
田園の上を海猫が行く
水に反射する陽射しの破片
風のそよぎ
紫色の旗が棚引いている
少年が根元の竿を掴んで運ぶ
「重いでしょう?」
「平気さ」
旗には
“我々 ....
求めるものを
求めて
たしなめてやる
君の舌は
そっと
僕の手の甲を舐める
夜に響く
風の音
交差する
時の匂い
ゆれる街灯
響く足音
路地裏
二つの瞳がこちらを見て ....