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寝過ごした朝。
きまって天気は快晴である。

乗り過ごした電車。
溜息だけが運ばれてゆく。

今日という日は、いつも訪れるのが遅すぎる。
よりそう影がきみを支える、踏みにじられた花束のように。
胸の奥深く、押し殺した闇夜。埠頭から海へと身を投げる、
踏みにじられた花束のように。
昨日の窓辺に凭れて、かきむしるように
こみあげてく ....
生牡蠣色した夜明けの都市を
雨は重たい鉛のように撃ちつける
聖母像を運ぶ男と
地球儀を回しつづける女が
顔を上げて同時につぶやく
――あなたは誰?

ぼくは鉄路に耳を当てている
いくつ ....
紙ナプキンとソーセージ
煤にくすんだ造花の窓
冷めないスープ
「マルクスか死か」
明るくて清潔なレモンの腐敗
すべて食卓には神話がある
おそい夏の日の海岸に
光が二筋 射し込んで
無人のボートが沖合いへと流されてゆく
それを呆然と眺めている
あの少年は一体誰か

ぼくの寝室の壁には
一枚の記念写真
姉が首 ....
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