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手に持った花だけが赤くて
微笑みは色づくことなく
そんな夢の残り香だけが
寝ぼけまなこに引っかかってる


言葉にした途端に取りこぼしてしまう
こころの音階
りんごをりんごと
恋を恋 ....
川の流れに人生を重ねるほど
僕は傲慢ではないので
ただここでこうして
せせらぎに耳をすましているだけ


どこから来て どこへ行くのかなんて
考えるのはよそう
流れというなら僕の中にも ....
まだ伸びきっていない手足
幼さを残した横顔
君は頬杖をついている

窓の外には退屈な午後の空白
夏を控えた空はしかし
君を少しも動じさせない
期待と倦怠は同じものだと
その瞳は語ってい ....
体が
向かい風にほぐされる
気の遠くなるような 長い
坂道で



すっかり気が抜けた街は
午後の光に洗われて
いつかどこかで見たような色合いに
染められている
道に落ちた影の輪 ....
この夜明け
街は忘れていた形を取り戻していく

影が生まれ
新しい気配が景色を横切る
一番透明な時間に
一番透明な予感が
僕を通り過ぎる
寄りかかった壁のその冷たさだけが
まだ夜に属 ....
向かい風を頬に受け 冬の終わりの匂いにむせながら
静かな午後を歩いていく 
ポケットに手を入れて 青ざめた思い出を抱いて
たまにきょろきょろしたりして

靴を打ちつける仕草も様になってきて
 ....
かさぶたを剥がす勇気を持てないまま 大人になって
涙目の思い出も忘れて
心の水気が渇いてしまう前に もっと遊ぼう
繰り返し繰り返し 遠くへ飛ぼう

ゆらゆら ゆらゆら たよりなく揺れて やが ....
水色は

涼しい色

眠りから覚める瞬間に

見える色

ガラスに頬を寄せた時に

感じる色

貝に耳をあてて

波の音を聴く

君の姿を見た時に

皮膚の下を流れ ....
流れる水の哀しい感触に運ばれて
街の隅にたどりついた
前世の匂いのする風が
頬と首筋を等しく撫でた

桃の薄皮のような
日に焼けた 心細い皮膚を
誰かに引っ掻いて欲しかった
痛がりで  ....
手に入らないものしか欲しくない

ガラス窓を開いて 

星を数えると指が濡れた



絹のシーツの上で

秘密の言葉を口移し

夜の一番深い時間に

初めての声色を使う
 ....
むき出しの腕を風が滑っていく感触は、 

洗いたてのシャツに袖を通した時によく似ている。

ペダルを踏み、耳の後ろで逆巻く風を感じながら、

夏がくるのだ、と君は思う。


街の影が ....
石瀬琳々さんの八布さんおすすめリスト(11)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
印象- 八布自由詩712-5-26
川面- 八布自由詩108-8-19
血潮- 八布自由詩208-8-12
残暑- 八布自由詩507-9-23
夜明け- 八布自由詩1107-4-9
そぞろ歩き- 八布自由詩307-3-12
ブランコ遊び- 八布自由詩407-3-11
みずいろ- 八布自由詩606-8-6
魚になりたかった人- 八布自由詩806-8-4
夜のうた- 八布自由詩206-7-20
ヌード- 八布自由詩706-6-19

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