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ホルマリン漬けの妄想
強制終了かじりとった
だって、指生えたんだ。
だって、指が生えたんだ。
それを毟り取ろうにも
できないだって、指生えたんだ。
刹那を彩るには何色がよいかしら? ....
水面は、奪われた。
溺れることはない。
浮かび上がる魚の眼が空を泳ぐ。
それは白く、美しい、魚だった。
私の水面は、奪われた。
月はつぎはぎだらけ。
縫いつけられて笑ってる。
眠 ....
魚、ありふれた、罪過。
魚の見る夢ではないのか?
僕の人生は、海の底で眠ってる。
時々僕は、息をすること忘れてる。
毎夜、溺れて目が覚める。
びっしょりと布団を濡らし、打ち揚げら ....
窓を閉め切った真夏日に
枕に
むせ返る香水の薄靄に
顔をうずめて
真っ白な交わりを
まだ梅雨は帰らない
降りそそぐ
部屋中のアクロソーム
その先体構造に侵されて
私、 ....
何でも知った風な顔をして
厳密に言ってやろう
厳密に言えば
現在(いま)は現在(いま)たり得ない
全ては敏感に感じ取る
私の肌の所為
全てはびくびくと震える
私の神経の仕業 ....
木々の間からこぼれ落ちる月
あぁそうだ
あの空へ僕はもう一度帰れる
たしかにあの時そう思ったんだ
乾いた風を湿らせて
どこまでも走る 秋の土を
もう二度と戻れない
月日を想い
....
風に揺れるは夜
よせてはかえす 幽霊船
もうどこへも行きたくない
惑星帰りの顔色で
月に憑かれて踊った夜は
耳に蓋して寝てしまえ
薫るだろう?
彼女のすすり泣く声
金切り声 ....
夜は世界の焼け野原
焦げついた空の
薄靄を漂う光
巨人の左目は瞬き
夜は断続的に失われゆく時
浮かび上がる真夜中の刻印
世界の黄昏を導き
枯れ草の下でくすぶる業火と
責めたてる波の ....
斜めに射し込む陽
赤と青が溶け合う
海 漂う船
暗闇の中
生まれ落ちた光
焼き消された多くのものが
得たものは―
西風が吹き消す
空の蝋燭
勝ち得たものは
儚く脆く
海の ....