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年老いた彼はいつも
解剖学者の手つきで
本を読む

夏草が道を覆い隠す勢いで家中に繁茂した本達は
彼の手が触れた瞬間にほんとうは
喜びでかすかに震えてしまうのだが
自分たちは死体 ....
小さいときの彼は
割と人見知りのほうだったと思います
竹棒の先に白墨挟んでね
線を引きながら道を歩く
不思議とそんな遊びに熱中するような子でした
長々と続いた白線を振り返って
嬉しそうでね ....
渋滞の信号で隣に並んだ黄色い車
火のついた煙草を挟んだ女
の指には銀の指輪
薄い色のワンピースの中の腕
肩まで伸びた黒い髪
閉め切った窓の中で動く女の唇
四十がらみの女のうたう歌
ふふん ....
石瀬琳々さんの六九郎さんおすすめリスト(3)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ネクロフィリア- 六九郎自由詩4*08-5-2
熱情- 六九郎自由詩4*08-4-21
- 六九郎未詩・独白2*03-7-2

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