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憂鬱はいつも、ライムグリーンの滲みのようにぼくたちに襲いかか
る。よく磨きこまれたボディ全体に周囲の景色を映りこませたライ
ムグリーンの車が、速度を落とさないまま滑るように交差点に入っ
てきて、 ....
わたしたちはみんな

従軍慰安婦という
福利厚生とかみたいな匂いがする
こぎれいな肩書きをつけて
さらってきたおんなこどもを犯すような

そんな生き物と同じDNA構造の生き物です
だか ....
ビルの20階から見渡す
大阪、18時25分

真っ黒な夜が街中を包み込んでいて
環状線を走る赤いテールランプの群れは
終わりのない葬列の円環

あの光のひとつひとつが
同じ数か
それ ....
雨の音が聴こえるので
ベランダに出てみたら
一面の星空で
雨なんか
一滴も降っていない

稲妻のように
乾いた荒野のイメージが
瞼の裏側に投影されて
見たことのない色で光る太陽が
 ....
投げ捨てたものを
拾い上げてみて
鳥肌が立って吐き気がして
また投げ捨てる

生きるってことは
そういう愚かさを
飽きもせずに
反復することかもしれない

継続は
血から成り
 ....
夜のてっぺんに貼りついた
白く滲んだ月が
匂い立つような美しい夜

今夜もまたあたりまえのように
誰もが
それぞれの生を生き
それぞれの死を死んでいく

いま
ここでおれが生きてい ....
もしも詩が書けなくなったら
家族にも友人にも行き先を告げずに
ひとりで旅にでも出よう

もしも詩が書けなくなったら
滴り落ちるような真っ青な空を眺めて
言葉に置き換えずにそれを受け容れてみ ....
眼を瞑ると
瞼の裏に映る虹
私だけの小さな虹
生暖かい夜の隙間に
逃げるように滑りこんで
私は膝を抱えて
じっと息を潜める

爪先のあたりから
半透明の白い繭が
私の躯をゆっくりと
覆っていくさまを思い描く
膝の裏とか
指の間 ....
 おれを
 崇めよ
 讃えよ

 おれを!
 おれを!
 このどうしようもないおれを!
 この可愛らしいおれを!
 このほろ苦く甘いおれを!


  黒い円盤状の ....
#61

 驚異的な安定感と正確さをもって
 一本の真っ直ぐな線を
 真っ白な紙に引く
 その限りなく単純な美しさ
 全く無駄のない澄み切った一瞬

 そんな生き方が欲しいのだ

 ....
青春ということばの
苦さを
生臭さを
奥歯で力いっぱい噛み締めて

そこからまず
おれは
今朝の一歩目を踏み出すことにする

まるで素っ裸で歩いているみたいな
頼りなく
恥ずかし ....
おれは
生中10杯飲んでも
吐かない

おれは
流行の短パンなんか
穿かない

おれは
床にこぼれた砂を
掃かない

おれは
ビーチサンダルを
履かない

おれは
か ....
#51

 こんなにもたやすく
 上がったり下がったり
 きもちというやつは
 まったく忙しいよ



#52

 夏の終わりの頃に
 誰もがぼんやりと抱く郷愁は
 どこかし ....
#41

 青い瞳からは
 青い涙が
 こぼれるものだと
 思っていました

 

#42

 オリジナルという名のコピー
 コピーとしてのオリジナル
 オリジナルなコピー
 ....
崩れてゆく
驚くほどの速度で
花びらで描かれた美しい絵が
ぼくたちの目の前で
風に吹かれて今

埃っぽい川岸の
薄い黄緑の草むらを踏み分けて
ぼくたちはどんどん歩いてゆく
心の中で詩 ....
噛み千切った花びらが

わたしの喉の奥の方で

今夜蝶に生まれ変わるのです

洞窟のように開け放たれた口から

湧き出るように蝶が飛び立ちます

洞窟生まれの蝶は

生まれつき ....
#31

 言葉は
 無力ではない

 あなたの
 言葉が
 無力なのだ



#32

 今日は
 どこにも行く気がしないし
 なんにもしたくないから
 携帯電話の電 ....
#21

 毎日のように
 悪趣味な犬のイラストが描かれた
 ド派手なネクタイをしてくる男が
 あたしの勤め先にいるねん

 一昨日はブルドッグ
 昨日はポメラニアン
 今日はダック ....
#01

 心臓が
 とまっちゃうほど
 うれしい
 なんて
 恥ずかしくって
 心臓が
 とまりそうだよ



#02

 いつかはこの魔法が
 解けると思ったら
  ....
わたしとおっぱいと
いったいどっちが大事なのよ

って
きみに問い詰められて
じっくり考えてみたんだよ

ぼくがきみと手を繋いでいられない時も
きっときみの傍らには
その手を繋いでく ....
おっぱいは夜明けの頃がいい
まだ暗い丘を踏みしめていくように
夢と{ルビ現=うつつ}の{ルビ間=あわい}をなぞるように
その危ういしなやかさに頬を預けたい

夜のおっぱいがいいのは言うまでも ....
記憶の中の薔薇、
遠い雨音、
耳を傾けると熱くなって溶けた蝋が
三半規管を逆流してくる。

深夜に、
再放送のドラマを垂れ流しながら、
スピーカーから零れ落ちてくる音を
ひとつずつ丁寧 ....
ひとでなしになって とことん堕ちてみたい
いちばん底の どん底の 暗いところから
じぶんがまだ ひとだったころに見ていた
透き通った景色を 見上げてみたい
ひとでなしでさえなくなる そのときま ....
石瀬琳々さんの大覚アキラさんおすすめリスト(54)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ライムグリーン- 大覚アキ ...自由詩106-9-20
ねがい- 大覚アキ ...自由詩506-9-9
おつかれさま- 大覚アキ ...未詩・独白106-9-7
パロ・デ・ジュビア- 大覚アキ ...自由詩6*06-9-5
ロシアン・ルーレット- 大覚アキ ...自由詩306-8-28
美しい夜に- 大覚アキ ...自由詩206-8-25
もしも詩が書けなくなったら- 大覚アキ ...自由詩1106-8-8
- 大覚アキ ...自由詩206-8-5
虹繭- 大覚アキ ...自由詩406-8-5
オレオ- 大覚アキ ...自由詩506-8-1
フラグメンツ(リプライズ)_#61〜70- 大覚アキ ...自由詩906-7-31
青春- 大覚アキ ...自由詩206-7-27
はかない夏- 大覚アキ ...未詩・独白306-7-25
フラグメンツ(リプライズ)_#51〜60- 大覚アキ ...自由詩3*06-7-21
フラグメンツ(リプライズ)_#41〜50- 大覚アキ ...自由詩1006-7-13
終わりの風景- 大覚アキ ...自由詩506-7-10
蝶葬- 大覚アキ ...自由詩106-7-3
フラグメンツ(リプライズ)_#31〜40- 大覚アキ ...自由詩1006-6-19
フラグメンツ(リプライズ)_#21〜30- 大覚アキ ...自由詩406-6-14
フラグメンツ(リプライズ)_#01〜10- 大覚アキ ...自由詩10*06-6-9
おっぱい- 大覚アキ ...自由詩4*06-5-31
おっぱい- 大覚アキ ...自由詩9*06-5-28
遠い雨音- 大覚アキ ...自由詩306-5-26
ひとでなしの恋- 大覚アキ ...自由詩306-5-10

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