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挫いたかもしれない足を雪につけて
痛みをとりだそうとする
できるような気がする
染み出した汗が白い雪を痛みの色に染めて

  (それはきっと緑だ
   濃い緑
   深く昏い海の底
  ....
並んで歩く父と子が夕暮れの街を通り抜ける

父は子を見下ろしながら
子は夕陽を見上げながら

父は子供の頬を撫で
時折優しく指を沈める
その人差し指に伝わる
底がないような柔らかさと、 ....
名前を尋ねられたので
火葬場の薪とわたしは答えた

山の落ち窪んだ場所にある
コンクリートの壁のなかの
あの鉄扉
白手袋

手袋は二足歩行して
乾燥した骨を拾っている

くすんだ ....
山女の実を一つもいで、隣に立つあなたにあげる
眩暈の先で揺らぐあなたに

輪郭の消えた右手の形が
たしかに山女をのせている

はりつめた耳鳴りの向こうで、あなたが何かつぶやいている

 ....
石瀬琳々さんのマチネさんおすすめリスト(4)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
冬野- マチネ自由詩414-12-30
斜陽- マチネ自由詩714-2-8
握手- マチネ自由詩9+14-2-3
山辺の道にて- マチネ自由詩613-8-10

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