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そらのなかで 出逢ったり離れたり
丸めたり 広げたり
うたったり 黙ったり している
わたしらは不思議とそれを受け入れて
生きていたりする
生きていたり 死んでみたり とても
鮮やかに わ ....
五月になれば 静かなものたちが風に揺れる
栞の挟んだ読みかけの本を開いてみる
わたしの記憶はそこでたちどまっている
色褪せた光の染みを読むように頁を捲る

その先を読むことも また
許され ....
花が咲き出しますと
わたしの中で
やさしいものたちが
皮膚を透して 蒸発していきます

それはわたしの 遠い方向の片側で
不細工であるけれど
組み立てられていくのです
そこにだけ 微か ....
空のなかにひとりいる
ひとりいて 少し笑っている
笑っているがひとりきり
空のなかで 笑っている

空のなかにひとりいる
ひとりのために 少し笑っている
涙がでるほど笑っているが
それ ....
春になれば
全てがやさしく物音をたてる
物音は
ところどころにできた透き間を埋める

わたしは幾度となく
春の傾斜に耳を傾けてきた
わたしの骨は
せせらぎで作られている

ころがり ....
じゃあ ばいばい
そういって地球は
僕と海を
残して
太陽系を去っていきました

ざざあ
ざざあ

波打ち際で
地球が小さくなっていくのを見上げている


…しょうがない
 ....
きれいな土の中から水が溢れてくるように
わたしの魂からやさしいものが生まれる

銀紙のような太陽の果汁のしたたり落ちる6月
女達の詩集には
女の足しか描かれていない

わたしはそれを盗み ....
夕くれに
石版あって

陽炎はところどころで
愛の形を歪めたりする
(それは少しだけ
こころを削る)

(そうして悲しいものだけ
残っていく)
夕くれの
くっきりとした処に落ちて ....
空を飛ぶ うさぎが
いてもいい

綿雲と綿雲の間を
ぴょんぴょん飛んでいく

ついでにうさぎのしっぽから
青空のこどもがこぼれたら尚いい

うさぎの耳は何万光年先の
川のせせらぎを ....
わたしは猫であったかもしれない
黎明の月にひと声ニャーンと啼いて
死んでしまった猫であったかもしれない

わたしは何万年も前の骨であったかもしれない
アラスカの雪の底に眠る
まだ発見されて ....
線という表現を
鮮やかに創れば
春がぽたぽたと空の線から落ちて来られる

わたしはただの詩人であるから
世の中に支障のないように
春をしずくにしても
春に色をつけても
或いはジーパンの ....
朝がじっとしていると
お昼が朝を食べてしまい
その食い滓がたくさんの花になる
たくさんの花に虫が寄ってきて
管をのばして蜜を吸っていると
いつの間にか虫はそれぞれ夕くれで
管のさきから
 ....
― ふゆのひが蒸発していきます
空のあちこちでは春の光が芽吹いています
そうしてメールの中に春一番が吹いてます
あなたの文字もすこしだけあたたかくなりました ―

わたしはこの物語を折りたた ....
ぼくは声をあげたりする

うわあ

この星では
六十億の孤独がみんなと暮らしている

地球よ
ぼくの古里はここでいいのか

地球よ
この銀河で 水と空気と緑の孤独が
ぼくたちを ....
あなたは届いたり
届かなかったり
する

ふゆのなかでは
わたしはあなたにもぐり込んだり
息をとめたり とめなかったり
する

わたしは海のように
いくつもの約束を
忘れたり
 ....
おじさんはいつも何かにつまづいている
ずいぶん空が遠くなった

友達が少なくなったけど
仕事は増えた

良く知らないひとのことを気遣っている毎日
親しいひとのことはどんどん知らなくなって ....
いつまでもぼくは待ちつづけた
待ちつづけていると
いつしかぼくには重力が堆積して
不確かな形になっている

見上げると
空は鳥につかまって
ぼくの上を慌てながら広がっていく

ときど ....
すべり台から

マダアンナ

らいくあばあじんを

マダアンナ

すべらせる
すべらせる

(お手手洗ったの)

こだまする
こだまする

マダアンナ

夏のまっく ....
はじまりにいて 終わりにいて
ぼくたちはくり返しsexをした
着メロが枕元で鳴り続いた

夜の中ではおっぱいはふわふわして
不安定で
ぼくは必死に酸素を吸い続けた
かのじょは二酸化炭素を ....
海には
ばらまかれた空が広がる
雲はときどき
空を恋しがって飽和する
眩しいくらいに雨を降らせたなら
やがて雲は白い波になる

ふゆの海では
鳥は幾千もの残照と背中合わせで
お腹はい ....
静かなひかりありました
わたしなにも言いませんでした

歩いていると辿り着きました
足下に打ち寄せてくる全ての波の約束を聴いています

ずっと前のところにはずっと前のことや
或いはずっと ....
空には幾世代もの飛翔した軌跡が
白く重なり
海には幾世代もの尾鰭の跡が
果てるともない波を繰り返している

そしてぼくらはときどき
幾世代もの記憶の上に立って
詩を書いていたりする
ち ....
水在らあらあさんのtonpekepさんおすすめリスト(52)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
電波- tonpekep自由詩5*05-5-3
メイ/ソネット- tonpekep自由詩7*05-4-29
春/思う/こと- tonpekep自由詩8*05-4-21
笑っている- tonpekep自由詩4*05-3-29
屈葬のソネット- tonpekep自由詩8*05-3-28
間に合わせ- tonpekep自由詩4*05-3-27
重力- tonpekep自由詩3*05-3-27
石版- tonpekep自由詩3*05-3-22
かぐや姫- tonpekep自由詩2+*05-3-20
自己診断- tonpekep自由詩4*05-3-18
出会い- tonpekep自由詩2*05-3-16
メルヘン食物連鎖- tonpekep自由詩3*05-3-15
折りたたんだ後に- tonpekep自由詩3*05-3-15
古里- tonpekep自由詩2*05-3-8
ふゆのこと- tonpekep自由詩10*05-3-8
青いおじさん- tonpekep自由詩7*05-3-4
法則- tonpekep自由詩4*05-3-3
らいくあばあじん- tonpekep自由詩2*05-3-2
キスはsexが終わった後で- tonpekep自由詩8*05-2-28
冬物語- tonpekep自由詩9*05-2-28
波/リフレイン/- tonpekep自由詩6*05-2-26
地上にて- tonpekep自由詩7*05-2-25

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