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風の声が聴きたかった 

新緑の並木道の向こうでは、
アスファルトに杖を落とした老人が{ルビ蹲=うずくま}っていた 

僕は見ていたに違いない、
何故彼がそうしていたのか一部始終を ....
いつも疲れて帰ってくるあなた
ご飯を食べて
お風呂に入って
ベッドに休まる頃には
ぐったりと死んだように眠るあなた
家に一日中居た私には
まだ眠りにつくのは早い
でもあなたを起こさぬよう ....
ねぇ あの日の夕焼けを覚えていますか?
こうして君に手紙を書くのは久しぶりですね

今の体調はどうですか?
僕は相変わらずのままです
今は幸せに暮らしていますか?
僕はそんな言葉では表せな ....
                           (喪失の物語)


毎日の記憶が体積して
棚や机の引き出しや流しの下など
部屋じゅうに溢れて暮らしにくくなったので
彼女は思い立っ ....
砂の川は春が近いこの街を
いとも簡単にすり抜けていた
乾いた季節
小さな子供の遊ぶ声が
離れていても鼓動まで届いて



影の居なくなった景色
埃を纏った詩人は川を渡る

 ....
あなたは迷うように見上げた

今日の散光を苦い舌でなめて

長い午後を霞ませる問いかけに

指がわずかに答えようとしかけたのを

隠すみたいに柔らかい拳にして

立っていた

 ....
この家は今日も灯りが夜遅くまでついていて
私の体はここにかれこれ十年以上住みついている


母親 父親 弟


いつだって思うよ
この3人でよかったじゃないのかと


心ここにあ ....
あなたの手はいつも潤っていて僕は戸惑ってしまう
涙みたいだ
そう思った

あなたが生きている時間の中には
行き場をなくした幼魚の群れが泳いでいる
おそらく何万という幼魚の群れであなたはでき ....
{引用=


夜の窓に遠く
過ぎる電車を
手のひらにのせる

人気の少ない座席に
ごとごとと震えながら
閉ざされたあなたの
かなしみは 何処へ行くの

私の身体は
透き通 ....
白くうずめられた谷川へ
舞い降りる
まだ浅き春の 雪になって
私のほほにふれてください

いま 
瞳に映る美しいものすべて
あなたのものに


やさしくふきぬける
風のよな
寂 ....
その木になる
だいだい色の
かきのような実は

一年に一度しか
ソコにならないから
一年に一度しか
食べられない

一年に一度しか

つつけない

東京 ....
その日も、少年(予定)は、間違えた言葉をそのままに口にする
変換の仕方も削除の方法も、最後には気付けないことばかりなので
いつまでも、「あ」と「い」が上手く発音できない
それでもいいか、なんて思 ....
あの人は私を呼ぶ
名前ではない 記号のような音で、
私は歌わなければならない
縛りつける鎖が痛みを伴うので
切ない声を あの人は悦ぶ

灰の壁に囲われた箱の中
羽根はとうに千切られてしま ....
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