イエーイ! 家 
俺らのため息というため息 体毛という体毛 のすべて
には窓が取り付けられている 家
窓という窓には俺らの手形
という手形にも窓
ところどころは出窓として取り繕っておりま ....
窓拭きの人が来たのに
誰も返事をしないから
僕が部屋に通したんだよ

窓拭きの人は窓だけ拭いたよ
窓より汚いものは拭かなかったよ

窓拭きの人が行くのに
誰も見送らないから
僕が見送 ....
*
目覚めると音のない世界
カーテンの隙間から灰色の光が射している
明けていくカーテン越しの光のなかで
青磁の肌が鈍く輝く

この部屋はこんなふうに朝を迎えるんだね。
僕は君を置き去りに ....
からだが どうん、まばたきしたときの
あのせかいが まっぷたつ から、ゆうぐれて
頭から 地球の中心に ぐん、と押されると
わたし、いつも きまって あやまってしまう
ごめんなさい、ごめんなさ ....
今日はいつもより嬉しい事があったので、
僕の乗る総武線は、
両国あたりをすぎる、
軽快に。
遠くの景色はゆっくり
近くのものは素早く
そんな当たり前の遠近法さえ、今日はなんだか
(ああ、 ....
空は
誰のものでもない美しさを携えているから
弾幕に汚れた視界の先に
ここには希望があるよ、と照らしてくれるけれど

僕の
指先が触れられる距離にあるのは銃口くらい
羽ばたく鳥を何度も握 ....
うちの窓から
朝日はみえない
きっとどこかの窓からは
朝日がみえる
みえるのだろう
夕べ
流しの三角コーナーに
食べ残したサラダを捨てながら思った
サラダの中の胡瓜が細かくなる前
の ....
うさぎはおおかみの上着を着て
おおかみの上着の上から
うさぎの上着を着て
うさぎの上着の上から
おおかみの上着を着て
ほっと一息ついて
コーヒーショップなんかで
おおかみの上着を脱いで
 ....
深夜、男友達から『お前のことずっと上海してた』と電話。ひどく
驚き、『ごめんなさい』とだけ応えて電話を切る。自分の言動を振
り返り、しばらく彼には会わないでおこうと決める。図らずも点と
点 ....
それがほしいのだという
網の籠を背負って
捕まえて入れるのだという

静かな息に
舞い上がり漂ったのち
重さを感じて落ちてくる頃に
掴むのだという

小走りに途切れて
靴音の後ろか ....
ありがとう
うまかった

ありがとう
まずかった

いつも
いつも
飢えていて

ありがとう
食べてきた

皿盛りの肉
絞った蜜
犬の舌焦げ

ありがとう

母の ....
口笛が遠くまで聞こえるのは
まわりに誰もいなかったからだ
分かっていたんだろう


少女よ
どこにも行かなくていい
君が知ってる誰もかもは
どうせ君の知らない場所で笑っている


 ....
捨て金魚をした

近所に川がなかったので
人の多い駅前に捨ててみた
金魚だってわかってもらうために
「大学と手毬です 可愛がってください」とでっかく書いた
気になって一日に何回も駅 ....
シャーロットさんのおすすめリスト(73)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
- たもつ自由詩13*04-11-10
窓拭きの人- ミサイル ...自由詩1104-10-22
ANOTHER_GREEN_WORLD- カワグチ ...自由詩51*04-10-1
ごらん、ゆうぐれる- みい自由詩68*04-8-16
帰り道- 落とし子自由詩904-7-2
腐った魚の眼に映るのは、脚のないイタリア人のカウパー- 自由詩9*04-6-6
サラダ- サダアイ ...自由詩2604-5-15
きぐるみ- サダアイ ...自由詩2804-5-15
上海された- 石畑由紀 ...自由詩57*04-5-3
蛍追い- 藤丘 香 ...自由詩40+*04-1-10
食べてきたものたちへ- k o u j i * ...自由詩29*03-11-15
いつか大人になる少女達へ(おもいで)- からふ自由詩2603-11-12
捨て金魚- 嘉村奈緒自由詩33*03-8-3

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