真っ赤な帽子をかぶって 
自転車に乗って
川沿いを走る
そのあとには
くちづけだけが残る
彼女は 詩だから

彼女は 詩だから
窓辺にアリスとかハートのクイーンを飾る
 ....
職場にとても変わった人が入社してきた。
出張者の手配をする仕事。
ひたすらJRや飛行機の発券をする仕事。

そして彼女は
聞いてもないことをよく言ってくる。

「わたし、電車が大好きなん ....
ソファに横たえた白い身体は
あまりにも細いので
私はキミを抱き締めたくなる
それはただキミの体温が欲しいから
私の体温を伝えたいだけの
言い訳なのですけどね

どこを見つめているのでしょ ....
ココロをかたちに表したら
きっとこんなカンジ
いろんな色してて
柔らかいの
毛糸玉みたいね
冬の朝のにおいだった
せいけつな萌芽だった
眩し過ぎるゆえ
疎ましくなるほどの

寒さは寂しさに似ていて
暑さのひゃくばい嫌い
おとうさん
おかあさん
そんな言葉では震えてしまう
 ....
欲しかったものを手に入れたとたんに
他のものが欲しくなる
判ってはいても止められない
「欲しい」には夢と希望が満ち溢れ
手に入れた後には虚しさが残るだけ
(捕らえた獲物には…なんて言い訳がま ....
私が知らない、あなたの息遣いがある
私が知らない人の前でその息遣いを
あなたは、する
固く組んだ指を解いて
代わりに軽く瞼を閉じて

あなたの裸体を描くことができる
その正確さにやるせな ....
街では
緑と赤がすべてに取り付けられて
大きな箱と声で賑わっている
何もかもが動

聞こえてくるのは
心を後押ししてくれる
楽しい曲
心が奏でられる
街の賛美歌

森では
緑も ....
一緒に歌おう

私は
小さな声で

あなたは
大きな声で



一緒がいいけど


あなたの声がききたいから
あるところに男と女がいて
であって 好きあって
子供ができて 家庭を持った

あるところにできた二人の家庭は
明るい家庭で
子供は二人
跳ねて 飛んで

子供の頃によ ....
暗い闇の街の中を一人で歩いてる

光なんて無いこの世界では

全て物が闇になった

いつくきてやまないメールの渦で

伝わらない物があるんだよね

送っても送ってもその距 ....
ここに来させていただいて、
ちょうど、今日で1ヶ月になります。

なにかにすがるような想いもあったのかもしれません。

なにかに向きあおうとする意志もあったのかもしれません。

おびえな ....
それで ええねん


そんなふうに やさしくしてくれたりな


そんなことでも ええねん


その気がないことだとか

そんなことは ええねん


むしろ 期待することが  ....
 声を漏らさぬよう

唇を噛み締めたら 甘かった

 なにせあたしの血は 苺シロップでできているし



あなたなんかに 舐めさせてあげない

 ほっておけばすぐ すっぱくなる ....
一、
どうしますか、
白衣を纏った医師は無機質な言葉を落とした
無数のチューブで繋がれた身体
ベットの傍らで静かに音をたてる機械類
瞼を重く閉ざしたままのキミは
手を握っても握り返してきて ....
かみ合わない歯車に、また少しだけ時がずれる

秒針のきしみは それでも
壊れたメトロノームのように 私を、
追うから
逃げ込んだいつかの雪原で 私は、
細雪がわずかに切れる夢を見た

 ....
空には空しかなく
梢の葉ははらはらと
大地に垂直に
それは昨日

空には太陽しかなく
落ち葉はひらひらと
大地に平行に
それは今日

空には心しかなく
光の葉はきらきらと
大地 ....
失恋は感傷に浸るためにある
そんな捨て台詞
あなたは残し
ひとり、わたしは取り残されて
遠く過ぎ行く機帆船の陰に
絶望の甘い涙を流す
(白い砂浜で貝殻ひとつ拾った
身体の隅々にまで刻まれ ....
さくらがみたいのと
おまえは呟く

けれども
おまえの為に
こんな時期に
桜は咲いてくれないのです




ようちえんにいきたいの
とおまえは呟く

しかし幼稚園は日曜日に ....
どんなに難しい本を読んでいたとしても
喜怒哀楽
たった4文字に人のこころは捕われて
(それってほんとだよ
いつになったら大人になれるのかな
つまらないことに腹を立て
投げつけたことばの痛み ....
夜に沈んでいくてのひら
蒼い灯りは微かに私の頬をなぞる
くすぐったいよ
くくとないて

泣き虫だねと言われたの むかし
今でも泣き虫だよ わたし

ひとりぽっちで地球に立って きみは
 ....
異国の風が海原を越えて
俺に吸い込まれ膨張する

暁の光が屈強な雨雲にさえぎられ
細やかな雨が、露とざす街へ静かにささやいて

永遠を 
嵐のような

俺の歌は空に拡がる 
届かぬ ....
耳の奥には乾くことのない水が溜まっていて

魚だった頃の記憶をいつまでも忘れさせてくれない



たしか魚だった頃に流した涙は今でも耳の奥で

さざ波を立てて遠い日の思い出を囁き続 ....
詩を書くあなたは
言葉に恋をすることは
自由ですが
言葉と交際することは
禁止です

愛していることを
愛していると書いては
いけません

愛している以上に
愛を言葉で綴らなけれ ....
ネットはたまに嫌なこともあるけど、
自分の知らないいいことを顕在化してくれる。

ネットは匿名で悪口を言えたりするけど、
普段言いにくいことをいつもより気軽に言えたりする。

いい ....
?.

あなたを
あなたのすてきなところを

一日
大切にする

あなたを
あなたの汚れたところを

裏返して
日に透かしてみると
おかしな影ができるから
その影に指で ....
夕闇の
あの色が好きです
切なさをひとつぶ
いとおしさを一粒
弄んでは
つぶすたびに
広がってゆく葡萄色

甘いあまいのは
街の匂い
あなたとはぐれた
秋の匂い

五 ....
「あんたがいなかったら

 こんな家、出ていくのに

 だから早く自立してね」



私はお荷物でしかないのですか?
煙草の味は解らないけど身体に悪い事だけは解った
苦味が口の中一杯に広がって煙を宙に逃がす
白煙が黙々と昇って何処かで消えた
社会人になり失くした物は数え切れない
時間の配分や金銭感覚  ....
「おばあちゃん元気にしていた?」
わたしの大好きなおばあちゃん
共稼ぎの両親はいつも家にいなくて
学校から走って家に帰ると
おばあちゃんが出迎えてくれて
手作りのおやつがとても美味しかった
 ....
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