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孤独な旅に早くもくたびれて
テントの中で アパートの椅子を思う
食卓に一脚の椅子
雨に煙った三日間
バイク乗りは手を差し伸べあうが
届ける花束はない
明日はもっと 寂しい所へ行こう ....
間遠に灯るガス燈の火を
ひとつひとつ落としながら
どこまでも
迷い道をたどってきました
鳩色の街に
静かに降り積もる粉雪
きしきしと
水晶が発振する音が聞こえます
いつの日にか ....
南米帰りの友人が
土と光の匂いをまとい
訪ねてきた日のこと
土産は
幾つもの見知らぬ異郷のお話と
太陽神のペンダント
パタゴニヤの荒野では
荒らしに行き暮れ
アンデスの稜線で
ピトン ....
風の強い夜だ
下弦の月のまわりに
虹色の光の輪を作っていた薄雲が通り過ぎる
窓辺に焼きついた油色の日々が
ガラス板から流れ落ちる
星々がさわさわ震えている
明滅する交通誘導棒を持ち ....