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紙に書く言葉を選び
心の住む所を明かす
季節の中 暦に書ききれない
熱と冷気がある
何度も歩いた生家前の道
しだいにその回数が追いつく
婚家前の道
道すがら挨拶をかわした人々
....
暮らしてゆく
かこいの上
眺めると流れがある
土から
かえるためだけに
乞う 涙ではない
吹きなれた風の足が
ところどころ 無くした
甘いくぼみに にゃーと泣く
逆 ....
きれた風が コップの中
五つの渦を 見上げている
行きつけの船の舵取りにしか
読めない星雲
人指し指をやめない
子守り歌は
コップのガラスをまわり
砂丘におちていく蝶の
石 ....
折れた枯れ枝に添ったまま
消えていく水時計を持つ土色の葉
陽射しを後にした地の床への風くぐり
通りの方から聴こえる小声
渓谷は乾き こぼれた石
切れた羽に 埋め込まれ
飛ぶ ....
地殻に居眠りする風の群れ
襟元合わせれば
擦れた羽音
すり抜けた鼓動の列の空
眠らないと 届かない宙
ひたった真昼の花の蜜 逝き
寡黙をあぶる眼に しゃがれ
かがみこんで握り ....
はずされてからは 机に
並んだままのコルク
昔いた場所には
白と黄色の花が
さし込まれている
細い緑の茎から
吸上げる水は
今は 無関係な液
祝うために届けられた
紅い液 ....
眼科で診察中
次 眼を洗うから そこに座って待ってて
と 看護婦さんに言われて
長いすのはじに腰かけ
緑内障の眼の見える範囲などかかれた
ポスターをみる
すぐ 隣りに 杖をついた ....
根っこ の傘
に ツカマリ
しゃぼん
いえロー
ちゅ
トレイン
はかねずみ とり
かかってる 奴に
驚くもんか
とどめ のさし方
にやり ちゅ
に
....