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機を織る音は雨の音に似ている
人の心臓が脈打つ期待と怯えが
まったき雫になって林の上に降り注ぐ
神が御座においでになる
{引用=
  長い雨季がやってきた

月の半分は水がついてしまう ....
金曜日の青ピーマン
尖らない鉛筆の先っちょで
膨らんだ水風船の腹を押す

明日からはお休みで
学校は眠りについて
笑い声の記憶にまどろんでいく

廊下の本棚の辞書が流す涙は ....
#6
        屋根裏の姫


廃屋となった古い旅館を安価で買取り、なにやら得をしたような気分で引越しをした。築100年の余を越え、廊下の椋の板も黒ずみ真ん中がへこむ。梁や柱の材も曲 ....
ー盲目ー
まだ陽の上らぬ未明の朝
風紋が鮮やかに浮き出る灰色の砂丘を
暁の月へとむかう 黒烏


凄絶な月の海に至る道は
煌々と白い光に照らされて
泥だらけの足で踏みこんで ....
床下の古い梅酒の甕の中に
老女が一人 ちんまりと正座している
皺だらけの顔でにこにこと笑いながら
一匹の小さな透明な竜と遊んでいる

琥珀色に澄んだ酒の中で 軽く竜を弾く
竜 ....
砂原を歩いていると、人間の手が蠢いていたので、掘り出した
父だった
父はこんなところに埋まっていたのだ
途中から誰かがわかったので、指先でなでるように、焦って掘り出した
息をし ....
昨日の月は

尖った 細い 月爪だったので

夜を枕でくるみこんで

空を引掻いてしまわないように

唄を歌って

ふかい、ふかい 息を吐いたら

枯れた冬 ....
ピクルスさんのリーフレインさんおすすめリスト(7)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
長い雨季- リーフレ ...自由詩708-9-4
7月19日- リーフレ ...自由詩5*07-7-21
「ものとおん」#6- リーフレ ...自由詩607-6-12
月の朝(あした)- リーフレ ...自由詩9*07-6-5
古梅酒- リーフレ ...自由詩10*07-5-7
砂原に- リーフレ ...自由詩38*07-4-21
月爪- リーフレ ...自由詩16*07-4-18

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