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切迫した最期の
夏の到来は
記憶の中でぶよぶよしつつあって
ゆっくり弛緩しつづける
こよりみたい
つづく夏を重ねるたび
もはや静止でも
昂ぶりでもなく
無為のまま指先にふれてる ....
むんとたちこめる
空気の塊
固まりをほぐす
風のかざめき
きゅんとつきあげる
胸裏の高なり
耳鳴りをほぐす
指のゆらめき
一筋の広大な
天空の川のように
星ぼしはかがやく
....
しろい花
きいろい花
むらさきの花
白い作為
黄色い極限
紫の無意識
対象知らず
しるしなき
供花は咲きほだされて
立つ雲
しずかなる
狂歌は所在なく奏でられ