すべてのおすすめ
夜の長い季節がめぐって
今年もまた
潤んだ果実の薄皮が
あなたの細い指先ではじけて

  枯色の穂の律動

その春のようなくちびるに
すべり込むのです


かわききった大地で
 ....
風車が
巨きな時計のようだ
三つの針を吹雪にまかせて
早回しで、ゆっくりとまわる

うなっているのは
雪を孕んで吹く北風
だろうか
誘導電流を生み出すコイルの声
それとも
ただの  ....
猛禽となり、風を信じることだ
わがもの貌で空を行く獰猛な鳥も
{ルビ不確か=きまぐれ}な風を信じるから
自由だ

タンポポとなり、風を信じることだ
着地する場所は選べなくても
{ルビ不確 ....
農家の母屋を改造した学生下宿が
家賃一万円の住処だった
わたしは床の間のある客間の六畳
一二畳の居間には親友が
離れの六畳には先輩が
隣の六畳と四畳半には後輩が
それぞれ巣くっていた

 ....
水無瀬 咲耶さんのたりぽん(大理 奔)さんおすすめリスト(4)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
春の葡萄- たりぽん ...自由詩18*06-9-23
さよなら、風車をまわすもの- たりぽん ...自由詩11*06-3-15
旅立つ日、君の背に投げる- たりぽん ...自由詩12*06-3-5
二台の洗濯機における青春の一考察- たりぽん ...自由詩37+*06-2-23

Home
すべてのおすすめを表示する
推薦者と被推薦者を反転する