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浅はかな哀しみを
どこまでも赦してしまうので
慕っています、
ひとの背を


重ねるような
重ねられるような
だれのものとも知れぬまま
だれにもどこにも
辿り着けずに
ひ ....
散文的であるかも知れない
晴れ間を見つける
こころはいつも


古くはならない
あたらしくもならない
それが空なら
繰り返すものごとに
少しだけ優しくなれそうな
そんな気が ....
月のしずかを詠むほどに

月を
寡黙に封じ込む


 聴きそびれていたかも知れない
 のに

 細い肩には雲をのせ
 風をたよりに
 風さえも
 去り


物云わ ....
焦りをおぼえた場所からは
やさしくきこえる
誘惑のつめ


口笛をなつかしむまでは
曲がり角などこわくはなかった


憂いにまみれた地平には
消せないほのおと
水夫のつばさ
 ....
はるをいたみながら
ひとつ、指を折り

なつのまよいに
迷えないまま
指折りは、
ふたつ

みっつ、を数える指には
こころならずも
あきがなついて

ちからずく、のよう ....
くちびるは濡れるから
ことばもいつか
濡れてしまう

めぐみと呼ぶには
砂ぼこりが多すぎる



古びてゆく壁に耳を寄せたら
わからない音だけが
あふれて

古びていたの ....
とじゆく風にひらかれて

それがあるいは逆だとしても
なおさら地図は
紙切れとなる



吐息はつまり消える熱

硝子に映る秒針を
遠ざけるものは
いつでも
そばに

 ....
{引用=

一、この手

誰かと比べてみたならば
大きい小さいは
あるかも知れないけれど
空はあまりに広いし
海はあまりに重たくて
ほら、
ひとの手は
どうしようもないくらいに
 ....
{引用=

一、斜塔

あの塔は
いつ崩れても
おかしくはない

その
語りは
誰かにとって
あたらしきを築き
誰かにとって
もはや
壊れたままのかけらで
見えないはず ....
{引用=


一、ヘヴンズ・ヒル

枯れることなく
花の咲きみだれても
それは
開くことをしない
閉じられたままの
かなしみの
すそ

風が
つねに優しいならば
怯えるこ ....
そらにもよ
でっかいそらが まつんだと

まんずだまって みあげてみれ
そっだらここちが するもんだでよ
ふしぎなもんさな
なしてかな

はらっぱはよ うみのすみっこなんだと
うなば ....
しらないものが多すぎて
わたしたちはいつも
上手におぼれる

陽射しとは
なにを探し出すための
あかりだろう
こたえなどわかる筈もなく
求めるわけもなく
わたしたちはいつも
上 ....
やわらかな枝を手折る途中で
雨雲をみた

止まり木をなくしてしまえば
よけいなうたを
聴かずに済むから
こころは
しずまる筈だったのに
しのびよる冷たさのなかで
雨雲のたくら ....
僕は
あの木のてっぺんに上りたい、と
あこがれてみただけだよ
幹にふれて
枝をみあげて
ただそれだけで

服を破いたわけでもなく
すり傷を負ったわけでもなく

あこがれてみただ ....
つきの誘いにうみは揺れ
えいえんのわかれが
ちぎられてゆく

みずのかがみに映るのは
浮かびのひかりか
しずみのそこか
こたえをつかめぬまま
円い波だけが
のこされて
ここ ....
人それぞれに歩みは異なり
知ってか知らずか
寄り添い或いは遠ざかり
ときには
いずれが頭であるのかを迷いながら
もしくは迷われながら
人それぞれに
異なる歩みは終わらない

かくして ....
爪からこぼれる蜜の香りは
やさしく手毬に
塗り込めましょう

今宵
千切れてしまう羽はいくつ
枯れてしまう草木はいくつ
夜露は静かに
鏡となって
子守唄がにじみます
いつわりの片鱗 ....
さなぎがさなぎを終えようとする

待ち受ける憂いの数々は
渦を巻く歓びのなかで
やわらかに
刃となる

饒舌なのぞみはいつも
逃れるすべを根絶やしにして
油彩画はただ
鱗粉にま ....
理由をお尋ねしても構いませんか

無用な物事に慣れてしまえば
あなたの哀しみと同等に
わたしも哀しいのです
涙の理由を
お尋ねしても構いませんか

夕闇のなかを
誰も彼もが急ぎ足 ....
タイトルだけ見たら、危ないですが、

記憶喪失の話ではなく、
酒乱事件の話でもなく。

さて、本題。

「わたしは詩を書きます。」

ここでいう「詩」という言葉の定義につい ....
結び目を
ほどこうとする指先は
きみの吐息の熱さのなかで
やわらかに
能動のつもり、の
受動となる

名を呼ぶほどに
ひとみはひとみの鏡となって
きみは時折
ひとりで勝手に向こうへ ....
逢うことは必ずしも救いとならない

つかめない泡のなかで
幾百の約束は
いさぎよく果てるためだけに
咲き誇る

散りゆく夜の
風たちは
雨に満たずに群れをなす
寄る辺をしずかに願い ....
手は届かない
だから
わたしは指をくわえる

手は届かない
だから
わたしは素直にのぞむ

手は届かない
だから
わたしは
ポトリと落ちた果実をよろこぶ

非力な諸手で果実を ....
風の手触りなど
いくらでも描けてしまうように
わたしとあなたの
輪郭は
ありふれた景色なのかも
知れないけれど
戯れることの
ひとつ
ひとつに
やわらかく透ける名前があって
眠 ....
ときには
顔を真っ赤にしながら
たくさんの風船を膨らませてきました

割れたものも
木の枝から離れなかったものも
見知らぬ空や海の彼方へと流れたままの
ものもあります

それは ....
おのれの呼吸が
一つの音であるということ
それは
あまりにも気づき難くて
ともすれば
日々の暮らしの意味さえも忘れてしまう


月の満ち欠けは
暦の通りに
全く正しく空に映るの ....
きれいな若者たちが
無惨な船首に触れるとき
潮騒は
永遠の座を退こうとする

これまでもこれからも
財宝は
何一つ約束を交わさない
けれどもそれは
語り継がれず
求めるこころの ....
水が割れるのです

いま
指先の銀の引き潮に
水が
割れるのです


うなじを笑い去るものには
薄氷の影の匂い
たちこめてゆきます
たちこめてゆくの
です


紫色の ....
祈りを土に捧げましょう

記憶は
ひと知れず育ってゆきますから
たくさんの道で迷えるように
そのぶんしっかり
戻れるように


空を翔ける翼のない者たちは
すべての責任を
空に負 ....
蒼く枯れるまで傍にいて下さい

たなびく煙に ほそめるひとみは
可憐な強さを{ルビ匿=かくま}って
夜風に つめは うるおいながら
{ルビ狡猾=こうかつ}な よわさに長けてゆきます

そ ....
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