なんとなく笹身が食べたくなった
馴染みの肉屋を覗いてみる

「おじさん笹身ある?」
「おぉっ!活きのいいのが入ってるよ」
二つ位は食べれそうだ
「じゃあ二本ちょうだい」
g108円の秤が ....
鼻毛出てるよと言われた。
まあいずれにしろ出ていたので善しとした。

体調の悪そうな亀みたいと言われた。
まあいずれにしろ亀は好きなので善しとした。

あなたっていつも煙草吸ってるねと言わ ....
#71

 ありきたりな憂鬱に
 絶望なんていうおおげさな名前をつけて
 誰も見たことがないペットみたいに
 かわいがって育ててんだろ
 そんなのどこでも売ってるぜ



#72
 ....
先輩から、「ユンケル皇帝液」をもらった。金色である。

今週、追い込みだろ?あ、はい、トホホって感じで。じゃあ、これ。差し入れ。
もらったガラスの小ビンは、やたら甘くて、苦かった。子供の頃のシ ....
老いぼれイヌが 今日もまた歌ってる
ロクに動けなくなってからは毎日歌ってる


ボクはまだ生きているよ
老いぼれてしまったけれど
一生懸命生きているよ


目が見えなくなっても
立 ....
バイバイ
さようなら
過去は過去
思い出は思い出
今を見ましょう僕

バイバイ
さようなら
君のセンチな感情は
僕にはとっても良く分かる
悲しすぎて
辛すぎて
明るい歌しか歌え ....
百の{ルビ眼=まなこ}で見ることができたら

きっともっと自分の可能性に

気づくことができるのだろう


千の眼で{ルビ視=み}ることができたら

きっともっと{ルビ他人=ひと}の ....
貴方はさも当然であるかの様に
肩を抱き
手を握り
頬を寄せ
耳元で囁き
足を絡ませる

あたしの身体は熱を持ち
溶け出すかの様な錯覚に陥る

反比例するかの如く
あたしの思考は冴 ....
ファミレスで
つきあってた男の子と
もうさめたコーヒーを飲んでたら
外は雨で

雨はいつから雨になるんだろうね
いつ空から落っこちるって
決めるのかなあ


そうゆうふうなことを
 ....
高崎駅のロータリーで
道に迷っているおじさんがいた
丁寧に地図を書いてあげたら
お礼一つ言わず走り去っていった

駒形へ向かう電車の中で
携帯で話すおばさんがいた
勇気を出して注意したら ....
朝一番の煙草に火を灯すジッポライター
120円で買える温もりの缶珈琲
耳垢だらけのイヤホンから流れるロック
44口径

独りうずくまる女性専用車両の中
誰も知らないナタリーの物語
ドラマ ....
誰かの為、じゃない。

自分が好きだから、書く。





心は売り物じゃない。
気をつけてねそういうあなた
大事だからと微笑むあなた

私の心はとても痛いの
安易な言葉が私を攻めて
お風呂に入ると傷口ちくちく

寂しくて怖いのに
やっとの思いでちょっと本音を呟いた ....
たまねぎを刻むと涙が出る
それにかこつけて
少し本気で泣いてみる
そうして
矢張りわたしは
要らない子かも知れないと思う
だけど午前の台所は
悲劇ごっこをするには明るすぎるし
誰かを想 ....
アダムとイブが
神様の庭を追われた一週間後
アダムにもしものことがあったとき用に造られた
もう一人の落ちこぼれのアダムは
目を覚ました

神様には
目覚めたときに
優秀な方のアダムがい ....
  
 
 
 
 
 
 誰の人生にも
 
 輝く時が
 
 二度、訪れる
 
 
 
 
 
 人と出会う時
 
 
 そして
 
 人と
 
 別れ ....
世界に千の悲しみがあるなら
わたしのたもとで
それよ止まれ

あなたが
やさしく眠れるように

わたしはどんどん無口になる
世界は
とてもひとりぼっちだ

世界に千の悲しみがある ....
左手しかポッケットに入れられないのは
右手で傘を持っているためで
少し泣きそうな顔をしているのは
暗くなると君を思い出すからである

急ぎ足なのにけして駆け出さないのは
帰り道の途中に墓場 ....
カラカラ鳴っている貝殻に
星屑が歌ってるラブソング
しかめっ面の
ぶっきらぼう
ポケットに手突っ込んで
目的地へ
坊やが言った
「星が落ちてきた!」
ぶっきらぼう
口空けて空見上げ
 ....
新年
水槽に光の文字が泳ぐ
声に反応して
ランダムに現れるそれらを
熱心に掬う子どもたち
たまに
とてつもなく大きな言葉が
揺れているとも知らずに
少しでも近くにおりたいんや、と言われたから
何センチくらい?と聞いた
0センチに決まってるやんけ、と君が言うから
キスをした

それはまだふたりが出会って間もないころ
ふたりは夢中にな ....
五時の寒さに肩をすくめて
大通りを横切れば
夜の仕事を終えた星々とすれ違う

妙に明るいコンビニも
昨日と言う名のゴミの山も
見てみぬ振りして早歩き

思い出すのは昨日の失敗
おとと ....
お母さんがぶらんこ
きぃ、とならす
視線を気にして
行儀よく、少しうつむいて

お母さんがぶらんこ
きぃきぃ、ならす
光の匂いに目を細めて
頬に風をあつめて

お母さんが立ち上がる ....
 蛾は、何故あの月を目指さないか

 あの燦々と煌く夜空の星を愛でないか


 愚かか

 人の造った軽薄な灯にたかり

 一箇所に吹き溜まる


 昔、お前らはもっと美し ....
汚れてしまったら洗いなおせばいい
破れてしまったら縫い直せばいい
だけど捨ててしまったら
どうする事も出来なくなる

掛け違えたら着直せばいい
シワになったら熱を与えればいい
 ....
「恋人よ」

(心はついに言葉をこえないのか
他の誰にも開くことのない僕の難解な心は
唯一心を開いている君にとってもまた
難解なものなのか
僕の怒りは僕の言葉の足りなさに帰趨するのか  ....
清志


僕に
やれ
ここに来てくれ
やれ
あそこに行けよと
手紙をよこして
僕が
そこに行ったりあそこに行ったりする度に
君はちっともこないじゃないか
そんなにいつも約束破る ....
何もかも真っ二つに ぶった斬るソード

二人だけの秘密の約束 解き明かすコード

喉の奥 粘りつく 安っぽくて生臭いラード

震える手でゆっくりと選び取る 運命のカード

肺から押し出 ....
入れ替えるなら 空気・持ち

いくらそんなに歪ませても
いくらそんなに笑わせても
あーーーーダメね。

午後6時鐘がゴインゴインと山に響きそれはそれは大きな音で耳が悪いジジババが朝早く用を ....
唇噛んできみは
嘘つきだね
本当は泣きたいくせに

街灯りに雨は白く煙って
アスファルトに伸びた
影を揺らしてる

黙ったまんまで
何を見てる
何を探してる
言葉に出来ない
夜 ....
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