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しずくを太らせ
響きを太らせ
風そよぐ溶岩洞穴の静脈血のように
水は水を刻み
音は音を刻み
時は流れていく

僕は密かに呼吸していたに違いない
手相が目眩のように
流れるくらがりに佇 ....
電話のベルが鳴り
風景から影が消えていくのを見届けながら受話器を握る
「あなたは一万人のなかから選ばれました。」
声は筋繊維のように束になっている
間を置くことなくしゃべりつづける受話器を
 ....
思い出なんか
数えたことがないけれど
きっと淡いパラフィンに包まれて
膨らんだり縮んだりしているのだろう

ちいさなスイッチのような音が
高い屋根から響いたら
誰もが
大きな空の上へ帰 ....
真夏のイヴよ
ぼくがぼくであるうちに
君は君に出会えるだろうか
ぼくがぼくのほおやくちびるに出会うように
君は君に出会えるだろうか
ぼくはぼくの思いの中にすべてを形づくっているのに
君は君 ....
明日を切る風のはさみ
張りつめた曲線の中の真っ青な空の
弾け飛ぶツバメの血染めの汗の
かたわらの黄色い太陽のプロミネンスの
ちょうど消え入るあたりに響く音影の
ピアノ線の束の太い声の
押し ....
佐野権太さんのセイミーさんおすすめリスト(5)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
わかるということ(過去作品)- セイミー自由詩306-5-25
- セイミー自由詩506-5-16
ぼくの居場所(ありか)- セイミー自由詩406-5-16
真夏のイヴ(第2稿)- セイミー自由詩406-5-14
風のはさみ(言葉の蜂起より)- セイミー自由詩306-5-14

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