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風穴(かざあな)を
生きることに飽きた心臓の中心に風穴を
鮮やかな赤を踊らせる風穴を
人間をつんざいて進む ウタのような
世界を染めて彩る ウタのような
怒涛の如き生命を ....
瞬間の波にさらわれて
僕らはっとして産声をあげる
永遠の海に溶けた心が
掬われたんだ 今
悠久はゼロと等しく
瞬きは永遠と化して世界を刻む
人が悩むべきただひと ....
立ち止まって三回まわったらわんと鳴け
出来るだけ高く 遠くまで届くように
誰もが 人生には従順であるべきなんだ きっと
伏し目がちにふらふらしても 突き出た棒に当たるだけ
....
許せなくて許したくて許されたくて
明暗が循環する夕べ
狭間の世界で気付いたのは
僕は人間なのだといういまさら
渦巻くエゴを 薄皮一枚の下に折りたたんだ
どうしよう ....
潰えていく芽
親指と人差し指で ひとつひとつ 丁寧に摘む
それが適応だと
呪文のように呟いて
人間を枯らして
死んでいくのは楽しい?
楽しい?
....
進め進め進め進め 進め
全ての道程は肯定されて、あらゆる方角は開放 オール・グリーン
東 西 南 北 あらゆる獣が神話の中から首を覗かせている
其々が其々の神の存在を信じ
....
揺らせ
精緻に組み込まれた歯車としてでなく
声帯を持った 生身の人間として
がっちりと噛み合った今日と明日を
揺らす雄叫びを
存在証明を
喉を裂き 心臓の弁をぶっ飛ばして叫ぶ
それがただ一つの存在意義だというように
鶏が本能で高く轟くように 僕もまたそう在りたい
臆病者を殺すよ
誰かに認められなくたって ....
口がぽっかりと虚ろに開いて
流れ出る偽りはシャボン玉のよう
つん と突付けば容易く壊れるそれに
見惚れているのは何故
皆、シャボン玉の間をすり抜けるように生活して
薄い薄 ....