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岸辺だ。鳥のとまった街灯は。飛び立つしかないのだ。
自転車に乗る作業着姿の若者たちのように、世界を無視して

ぼくは車内から意識する。
隙あらば道路に飛び出してくるあいつらのように、かつては
 ....
 紙屑に身を潜めるモルモット。君みたいだ―
種をかじるように活字にかじりついている。
消化不良で重たくなった身体は、輪の中で駆け巡らせて
(それで解消しようがしまいが)息をするのも
ままならな ....
二階から、
木漏れ日が差し込む無人のロビーを眺める。
これがぼくの仕事なのだと言い聞かせながら。
それから退屈が巻き起こす余計なものに
飲み込まれる。書類にじっと目を通す。
窓の外からまぎれ ....
郵便受けを屑篭にする三文広告
枯れ葉だったらいいのにな
枯れ葉だったらいいのにな
虫の声といっしょに、
君の手紙があればいい。
 それを描くためには、鉛筆では華奢すぎる。
骨はどうだろう?プラトンは幼少期、
クレヨンのかわりに指を、死んだ死刑囚の
指を与えられた。彼は作品を完成させるまで
幾度となく指と会話した。わたし ....
割れた爪をぱちんと切る 君の音と
呼び鈴の音がかさなる。
そんな一瞬って、永遠になるかもしれない。

描かれた以上に、物事は動いていた。
ベランダに干されていたストッキングも
風に迷い込ん ....
 たとえば真夜中に、テーブルの上で
作りかけのパズルを再開する老人のように、
未完成であることだけが唯一の完成形であると
―仮定できないだろうか?
オーディオから流れている夜想曲を。
棚を埋 ....
洗い立てのかるい

ネルのシャツにでも着替えて

家を出て行けばいい

そして袖口を泥で汚したなら

帰ってくればいい

風に洗われながら

道端の小石とおしゃべりしながら
 ....
蝶のように舞うのか蜂のように刺すのか
黒板消しを片手に、
アルファベットの「b」を脅す少女。
机に座ったまま、休み時間を終える
子供たち―「角つけちゃえば?」とか
「宇宙へは行けないの?」とか、
誰かの助言によって思わぬ形で発展を遂げた、それら
ノートに描かれた未来の鳥たち。見たことあ ....
私は読まずにすんだ。さっき部屋にやってきた
詩も小説も読まない親愛なる友人が、
馬鹿共が書いた本に向かって、ピストルを弾く真似をしてくれたから。
私は本に開いた穴から世界を覗き見た。
 賑やか ....
曇り空の一日に
土手を歩く僕は
ふいに 笑いかけて転んだ
鳥が一斉に飛び立った

僕は誰もいないマウンドに立っている
フェンスに向かって詩を投げる
一行きりの詩を投げる
フェンスの向こ ....
佐野権太さんのプテラノドンさんおすすめリスト(12)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
梁よりも真っ直ぐなその高みから恋をしろ- プテラノ ...自由詩209-6-9
[:sect- プテラノ ...自由詩2*07-10-28
出張- プテラノ ...自由詩7*07-3-31
「post」- プテラノ ...自由詩8*07-2-20
「real」- プテラノ ...自由詩5*07-1-21
情事- プテラノ ...自由詩2*06-10-8
日々界隈、あるいはぼくらの- プテラノ ...自由詩9*06-9-18
「秋分」- プテラノ ...自由詩4*06-9-16
Re:- プテラノ ...自由詩4*06-4-18
アンチヒーロー- プテラノ ...自由詩1*06-3-9
本は必要か- プテラノ ...自由詩2*06-3-4
土_手- プテラノ ...自由詩2*06-2-22

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