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どうしたらいいのかわからないなんてことがあるんだろうか
部屋のなかにいて
どこにいたらいいのかわからない夜
さむすぎるせいか
ゆびさきをすりあわせる
どうしたらいいのか
わからない ....
「最近なんか元気ないね」って、たぶん顔色じゃなくって、あたしのツイッターを見てそう思ったんだろうけど、どうもご心配ありがとう。薄皮を一枚へだてたようなやさしさに、あのころ、不本意にも救われていた。感情 ....
ホットケーキのような単純な輪郭がほしい
かんたんになりたいのです
角をあつめて
丸くなって
かんたんになりたいのです
見てください
わたしはただの記号です
ひと筆がきの円だから
....
突風がふいたときに、持っている荷物を手放したいと思った。わたしは橋の上を歩いていて、右手にお気に入りの傘をさしていた。それを風が揺すっていくままに任せ、世界がどうなるのかを見てみたいと思った。この傘は ....
24時間ゆうやけになる
告白をされた。なかったことにしてしまった。他人の恋愛感情がいまだによくわからずにいる。衝動はいつも軽薄だ。すこしのことばも交わさずに、ただ相手を好きだと言う、あなたのなかにある僕を、見つめてみる。その ....
天気予報を見ると、日本のどこかに雪のマークがついている。ツンとした空気の真ん中で、息を吐く。するとその音が思いのほか大きくて驚く。あったかい毛布を肩にかけ、音楽を聴く。ロックを。できるだけ明るいロック ....
屋上の鍵を開けてほしい。
それはどこでもよくって、たとえば学校、病院、あるいは都会、夜の空。
どこでもいいから、逃がしてほしかった。
青春とか、出来合いの言葉でなぐさめないで、あなたの情熱で、思 ....
故郷のようなひとがいる。そのひとを思い出すだけで、シチューを食べたような心地がする。ホタテやコーンなどといった、気のきいた具材の一切入っていないシチューだ。わたしはお椀から立ちのぼる湯気のようなものを ....
昼のひかりで目覚めてはいけない。できるならひかりの青いうちにドアを開けたほうがいい。つめたい風すら味方につけて、歩いていくためには。
サファイアを薄めたような朝があるね。この街には。
した ....
かなしいことを考え睫毛をふせていると
どんどん頬がやせていくような気がして
カーブミラーにむかって微笑むのだった
指先でなぞれば引っかかる些細な
自分と世界との境界線で
うずくまってばかりだ ....
美しいもののすべてに
騙されてしまいたい
と 思ってしまうほどに
世界はそれほど綺麗じゃない
けれど
あなたをめぐる血液が どうしても薔薇みたいに見えるので
その生身の肌だけで いつも華や ....
とっくにはじけていた赤い実を
ひろいあつめて なかったことにする
体のどこにも綺麗なものなんて残っていない
何も奪われていないし何も汚されてなんかいない
それでも 真っ赤に染まった洋服の中
....
鈴にたとえて考えたい。わたしの体のなかにおそらく百個の鈴がぶらさがっている。怒りが最高潮まで達するとそのすべてが鳴りだして、もうそれ以外なにも聞こえなくなってしまう。光のような音がオバケみたいにわたし ....
後ろめたいことを
ひとつ
打ち明けるとするならば
あなたに気に入られたいと思っている
とおい
まぶしい
記憶の中
あなたの隣りでわたしはいつも笑っている
あなた以外の
....
「一時の感情に身を任せるな」って
なんだっけ
漫画かなんかで読んだけど
この世に信じられるものなんて
一時の感情しか、持ってないから
ムリですね
「今がいちばん綺麗」とか
「ま ....
あるうららかな昼下がり、きみはインターネットにあげていたイラストを全部削除して旅にでたんだ。ほんとに消したいものは他にあったんだけど、それはマウスでどんなに上手にクリックしても消せる代物じゃなかった。 ....