すべてのおすすめ
よるだけど
叫んでみた
きたねーシャツ
洗濯機に突っ込んで
グルグルしたみたいに
かなしくて
中指立てて
ハラ抱えて笑って
調子ハズレの歌うたって
ノドいたくて ....
ホテルのバスタブで
泡の中に沈んでいくシャツやパンツやら
ぐるぐる回して素足で踏みつける
ベッドから彼女が這い出してくる
「プールで潜らない?」
抑揚のないいつもの声
ゴルフで痛めた ....
無花果をひとんちの庭でみつけた
とおいむかしを想い出して
わたしたちはそうっと忍び込んだ
―いちじくって杏仁豆腐にあうんだよ
―しぃー。ばか。でぶ。はげ
ちょっとめくれたあなたの柔 ....
ドアを一枚隔てて夜と昼がありまして
月夜の晩にウサギの着ぐるみを着た狼が
こんこんこんと3回ノックした向こうは
太陽の頬が渦巻き灼熱の風が舞う砂漠で
一匹のさそりが穴の周りでクル ....
おれの部屋にはブラックホールがあって靴下やらボールペンやら小銭やら車の鍵なんかが時々入ってしまって出てこないので非常に困るのだけれどこないだその穴を覗いたらなんか黒っぽいものがモゾモゾひっかかっている ....
抱き上げられない重さを掻き毟り
沈みきれない深さに溺れ
空を見上げれば死ぬ深海魚の瞳を見れば
次元を違えるように
月を二つに割っている
音と言葉との交尾の連続に
時は入る余 ....