すべてのおすすめ
おいしいと思うと体重増えそうで
後ろ見て前見て横見てほっとする
さよならと
言ったあの日に
返りたい
もう一度
やり直せるなら
返りたい
好きだった
好きだった夜に
還りたい
今私
ここは何処なの
帰りたい
還りたい
ゼロ ....
砂巻き上げ騒ぐ海ひたと光に遭う
ラジオ壊れて六歳児の名を呼び続ける
指の腹を故郷に向けて押しとどめる
雨に濡れた前髪に目と水たまり
本当は白い青葉を冬に透かす
怯える者の ....
十字路滴るほど赤く頭上に滴ってくる
壁に乗って花の柱を見上げている
みずうみとまぶた重なり合うまどろみ
虫の音に噛みしめられて向く左
逃げ来た豚立ち上がり我を干すかの回想
....
どこまでも巨大な川の字の一画
火を隔つ窓に照らされ痣を見る
屋根に垂れて足りるインクあと西に沈む
弾いている鍵盤に指輪置く婦人
書は棚に慄然と収まり雷雨
骨を糸で吊し・持 ....
頬を伝うスペードの影月光浴びて
滝のそばで膨らむぬいぐるみの静けさ
想像上入り組んでいる鯨は筒
生まれ変わる前に貸した三輪車でやって来た
髪を外に垂らす日の夜の長い髪
船 ....
凶と出よ地上百メートルの長箱
指紋消して他人の庭を跳ね歩く
港の突端あるいは渦巻くプランクトン
農夫立つ雨後の田舎に真っ黒に
近眼にクリーム自ずから尖る
シャツの下に死ぬ ....
灰に浮く花は崩れた春の迷彩
非植化物の黒い目をして這ってすすむ
風上を骨まで笑う羊飼い
槍たててみる砂場おなじモンゴルまで
無を紙で包んで馬の形にする
待ちびと来たらず鏡 ....
息止めてトランペットを組み立てる
菜を並べるまっすぐ雨になるように
遠くのビルを飛び降りる無数のドミノ
日没に窓砕かれ見え出す透明街
誰彼の名前叫んでねじまく熱
鮮やかに ....
からっぽの川に背中と角が見え
致死量の置き絵またの名を個展
扇子に隠れる微笑と極北の流刑地
痩せ細る身で貫く廊下のスープ冷える
見たことあるよこの火事このあと親が死ぬんだ
....
暗澹と試掘し立役者の前で
砕かれてむらさき
打ち寄せる波予感して震える花
牧師殺しても殺しても白い態残る
人格得て同義語と化す口と靴
布背負う重さ服もその一枚に数え
....
音階の一部が透明な小石
古代から引いてきた糸ついに張る
網の庭の下に住む 髪の毛は木の根
バター溶け出し箱に終わりゆく徘徊
ある標高の白い雲から白い服
殺意が液体になり家 ....
あばらが広がる音木星を抑えきれず
雉逃がして頸動脈を光らせる
きれいな布の折り目からつがいの妻
さながれて時々の口笛で育つ
あと一滴を水筒は滝の如く欲し
リバーシに赤混ぜ ....
降り抜けば雨も積んでやろう
家々々から人々々がゞゞゞゞゞゞ
鵜が羽ばたきをやめ虚空を見つめていた
仮の名は嬲ってあるためよく見えない
雑草に甲羅を着せて森語らず
俎上にい ....
三脚に遺品くくりつけて昼食
不要論飛びかう机上にロケットの窓
笑う距離だ 爆発しながら
風の広場と石に書かれて内部は土だらけ
足音浸って錆びる線路を無空の車輪
頬伝う飛び ....
年寄りの冷や水空に撒いてくる
歯ならびの悪い家から歌いだす
技術など鳩に喰われろぽっぽのぽー
見えぬもの見えるから書くそれだけだ
....
火の波を挟んで無名の巡査と撃ち合う
花に占いを頼まれて謝る
意識まで跳ね飛ばされて街に着く
頁めくるごとにはっきり血を採られ
刺された腹部からほとばしる林はやく
静かに張 ....
ため息が行ったり来たりエレベーター
クレームを受ける時だけ仏様
ブラインドタッチで過ぎる一日よ
淋しさを集めて速し終電車
かたいあるじと手をつなぐ空の犬小屋まで
浅い海で輪ゴム飛ばしあう劣化して
青空を刺し上げる丘だ隠れようがない
愛した子に顔を傾けくすぶる藁
コップに入れて置いてある妹の色水
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こんにちは 人でなしです 元気です
月曜日 朝から僕は精神科
朝ごはん食べ終わったら午後七時
返さねばならぬ本から消えていく
ゆらゆらとアスファルトから蜃気楼
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都市計画 黒いビニールテープが人です
輪廻転生 蛆の姫になる籤を引く
怯えて待つ夜の八百 一部ダミー
秘境に行ったひとりの男を
行間に消す
折れたハンガー地に刺し生きた霊魂注 ....
占い師のバラードで混み始める市役所
1/60億 分母そんなにいらない
猫おっかけて風になったどうしよう
「人間」だなんて、もっと軽々しい名詞でいい
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