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坂を下りながら考える
答えの出せないあれこれ
ぼんやりと迫りくる YES/NO
一歩ずつせり上がる街
視界の隅に追いやられる空
さざめきが耳たぶを染める頃
わたしは街に均されている ....
駄々をこねて
手に入れたものは
すべて行方知れず
罪の数と罰の数が
同じでないと知ったのは
ずいぶん後になってから
誰かのために摘んだ
花の毒に侵されて
薬指を枯らした
....
未だ血圧の上がりきらない朝
乳白色の靄がかかった意識の西側から
コーヒーの香りが流れ込んでくる
オールを失くしたボートさながら
廊下をゆうらりと彷徨いながら
食卓のほとりに流れ着く
....