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あいつはとても優しい
プラスチックの歯ブラシが風呂場で
ふいに落ちたときにおもうくらい
それくらいさみしい
大阪で

散乱する破片を踏んでみてから
それが言いたいことだと気付く
僕 ....
むかし一ミリを飛んだ
水色の歯ブラシが
鏡にうつって他の色をなくした
(青い言葉ばっかりを持ってるせいで)
網戸の向こうから車の音がきこえたから
もう青になったんだなあと
コップをおいて、 ....
あいかわらず颯爽と世界は血をはく
めくるめく憂鬱にようこそとぼくは言いたい
今日も殺される夢を見たよ
教室によくいるちょっと苛立つ奴の真似とか
無駄に上手くなったりしたよ
削除されたホームペ ....
一口でシュークリームを駆逐して
街はひとびとを覚えていく
だれかに合わされた周波数を指でいなしながら
トイレでほつれた糸を引っ張ってる
女の子たちが太陽を罵倒するので
ぼくも何だか空を見上げ ....
きのうヤマアラシが会いに来た
ぼくはおもった
なんで暖房を開発しようとしなかったんだろう

105円の雪見だいふく半分
そんなきっかけには重すぎるはなし
きみとぼく
体温と距離
じわじ ....
鋭角の午後をよびとめて
僕らは街をあるきまわる
一杯のコーヒーをもとめた店で
冷えすぎた空気にふるえて笑う
すきだとおもうんだ。

土曜日から月曜日までの数直線上に
いくつ君が立ってるか ....
たいがい湿っぽいバスに乗り込んで
傘の位置が共通語になったゆうぐれ
雨が
ただのラインになってそれ以上の意味をなくす
空間を取り囲む赤いランプを押すのには
タイミング、ある
スーツもストリ ....
やけに小さいピンクの空は
僕がみつめても赤面しないで
御所が影に耐えているときに
向こうの空は水色だったし
きらきらの自転車に乗って段差に耐える人々
のっぽさんのビルばっかりが
そればっか ....
半透明なら何もきずつかないかっていうと
きずつかないこともない
そんな連想劇を支配すんの
灰が屋上のうえに溜まってゆく、
こっちの肺にも・もはや・あしたからのスケジュールとともに
見終わ ....
多すぎる荷物から
ぼくに届け物があって
そこに宛名はない
マンゴーの月が、
高度をさげる

失速した被造物のあつまりが
またたくような夜に
吐き気をおぼえたりする
きみの虚像を打破す ....
年がら年中ことばを弄ぶには
シャツの数が足りない
きみだってそのはちみつ味のキャンディで
うちくだきたい距離があるんだろう

不健康そうなエンジンのおとを聞きながら
注意深くみちばたの草を ....
呆然とくつばこを見つめてから
オレンジの靴をとりだす
未だにそれはしっかりと
買いかえる気も失せるくらいしっかりとしてる
まいった

嘘の心をもたない少女
そんなのはだれももってないさ、 ....
湯水のようにつかってやれよ
せめてものつぐないさ ときみは意味がわからないままで
ふくれあがるレシートの束をおぼつかない足取りで
たどっては
たどっては



街や贋物の街や本物の ....
川村 透さんの船田 仰さんおすすめリスト(13)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
大阪で- 船田 仰自由詩1004-8-12
ミリ飛行- 船田 仰未詩・独白604-8-2
血を吐く世界で- 船田 仰自由詩1304-6-6
トイレ- 船田 仰自由詩604-5-28
ヤマアラシ- 船田 仰自由詩404-5-22
21時- 船田 仰自由詩904-5-15
雨バス- 船田 仰自由詩704-5-13
ひるさがりの夏- 船田 仰自由詩304-5-8
テトラポッド- 船田 仰自由詩404-5-3
マンゴームーン- 船田 仰自由詩504-4-30
17- 船田 仰自由詩904-4-24
朝とオレンジ- 船田 仰自由詩5*04-3-25
非眠症- 船田 仰自由詩304-3-6

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