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階段を上る足音は
後からわたしを追い越して行った
想像以上の現実感
ある日、空に見た一つのひずみ
わたしはそこへ近付こうと
高みを探した
見下ろせば
オウトツの街、色彩 ....
残して
捨てられなくて
腐らせていく
そんな君が嘆いてる
保存が下手な君が
声にも出来ずに繰り返す
昼が終わったら眠りたい
夢に出てきたあの場所を探している
冷え性 ....
そして雨が続いた
近付いて耳際で一つの嘘をついて
傘が手離せなくなっていたその手から
力が抜けていくのを見た
瞼を擦って世界を揺らす
誰かになりたいって
誰かも分からず ....
指で突いて倒れ始めたドミノに
切って配られるトランプの絵柄
外は薄紫に染め上げられていて
伏せられた今は
カタッ カタッ て
倒れる音だけが聞こえている
忙しいけどそれを理 ....
注ぐ姿が暖かいのは
優しさが含まれているから
うつむいた視線の先に
想いが溶けこんでいる
蜃気楼みたいに遠くに居るのに
不思議と寂しくない
それは確認できるから
見える ....
浴室ではシャワーが降りしきっていて
その音が続く中
僕は見失った事を自覚する
正面の壁を眺めていた
髪の先から雫が落ちる
蝕まれていく今を
蟻が何処かへ運べばいいのに
....
うまく言えないから
靴の先を見つめていた
物思いに更けてばかりで
文庫本も進まないまま
気が桜みたいに散っていく
口癖を真似されて
ぼんやりと指と指を繋いで
不器用な照 ....
視界は常時、光が触れてくる
手をかざせば影が口元を抑えてくれる
喉元は絞められるためにとっておくよ
どこに君はいる
僕は離れ方を探している
ごめんなさい
謝る声が逃 ....