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この季節になれば
川幅いっぱいに押し寄せる銀鱗
浮ぶ屋形船を押し退け
向う岸まで
命をかけ
届けようとするもの
人生の在り様
私の意思
立会川の岸辺には
あなたへ
手渡そうとした手 ....
それって秘密だよ
思わせぶりに微笑んだ
あなた
ドラえもんじゃないくせに
ポケットから何やら取り出しては
桜の木に振りまきはじめ
(まだまだ寒いよと眠ったままなのに
まだかまだかと貧乏揺 ....
陽だまりのベンチで
あなたの姿を見つけたよ
何気ない仕草のひとつひとつから
幸せのあり方を掬いだしては
これで良いのだと
ひとり頷くあなたの姿
大きな卵でも抱きかかえるように
胸の前で孤 ....
心が抜けてしぼんでしまった
わたしの身体に
あなたの息を吹き込んで
ちょっとあたたかな
ちょっと煙草臭いあなたの息を
自分までもが赦せなくなった
あの日から
わたしはわたしじゃ無くなって ....
本当の暗闇と出会う
それって
なかなか難しい
ひとつひとつの灯火を消しても
寝付けぬ夜に何処より話し声が漏れて
この街の闇は仄かに明るい
本当の暗闇
それは遠い日の感触
胎内にいたとき ....
額の汗を無造作に拭うあいつより
きれいに畳んだハンカチで汗を拭う
そんな男のひとに憧れてしまう
えっと…そんなひとなら
細い指先に挟んだボールペンを
くるくる器用に回したりして
わたしのこ ....
どうしても捨てられないものがある
幼い頃母に買って貰った運動靴
靴入れの奥に今も大切にしまってある
いつかあなたもシンデレラになるのかなと
七歳の誕生日に買ってくれた運動靴
そういえばこの季 ....
いつまでも気付かなければ良かった
と思うことがある
熱帯夜の寝苦しさに目をふと覚ますと
わたしの知らないおとこのひとが
わたしの横で寝ていて
二つ並んだお揃いの枕と
ふたりで寝るには狭いベ ....
にわか雨は窓ガラスを叩く激しさで
海辺の汐臭さをわたしの部屋まで連れて来た
波音のひたひた寄せるテーブルで
いつか拾った貝殻の擦れる音色がする
ハンガーにかけたわたしの白いブラウス
温もりの ....
時には詐欺師が人を欺くように
わたしはあなたを欺きたい
飲めぬ程に苦い毒薬であっても
この世に喩えようも無い甘美さを
死を迎える程耐え難い苦痛であっても
五臓六腑に熱い何かが駆け巡り

 ....
ギガバイトのうねりのなかで
わたくしの三半規管
忘れない 忘れたくない
あなたの 優しい こえ


花蜜から花蜜 あまりにも
気まぐれ過ぎる あなた
プラトニック と プラスチック
 ....
生きる意味に悩んでいるなら
悩んで悩んで悩み抜いて
大いに苦しめばいいよ


それでも君は幸せなんだから


今すぐにでも死にたいのなら
遺書のひとつでも書いて
とっとと死ねばいい ....
あなたが一番きれいだったとき
しがらみの廃墟に靡く 硝煙を仰ぎ
自由とは このことかと
愛しき髑髏ひとつ 胸に抱き 街を彷徨う


あなたが一番きれいだったとき
一枚のルオーに なりたい ....
君の言う単なる恋愛に
僕は幾度となく涙を流してきた



君の言う単なる恋愛に
僕は幾度となく命をかけてきた



なぜなら
そこに世界で一番大切な真実があるから



 ....
1.僕が許せないこと

僕のお菓子を食べること
知らない誰かにメールすること
時々黙って家を空けること


僕は君を愛している
世界で一番愛している
だから僕は君を許せない


 ....
冷たい北風に煽られ
凍える霙に打たれても
白樫の木は黙して耐え抜く


容赦ない吹雪の最中
総てを失う事の恐ろしさに
怯えてはならない
大地深く張り巡らした根の先より
明日への滋養を ....
狭い檻の中に棲む
つがいの獣
明日を語らずに
今日を愚痴る


狭い檻の中で諍う
つがいの獣
嘲る口元には
朝餉の飯粒ふたつみつ


軋み合う魂より
産まれ出でし
いがみ合 ....
小さな丸いテーブルに
精一杯の気持ちを込めた
小さな丸いクリスマスケーキ

一夜の窓より街の賑わいを見おろすと
そこかしこで肩を寄せ合う恋人達の姿は
語り合う言葉の響きに酔いしれ

ク ....
愛する事は容易いけれど
愛される事は難しい
肩触れ合うほど僕が君の傍にいても
うなじの後れ毛に見とれていても
僕の愛に君は気づかない


たとえばそれは硝子越しの口吸い
感じるはずの柔 ....
夢から紡いだ淡い期待を束ね
双の棒針で器用に操る
操る毎に淡い期待は確かな予兆に変わり
なまめかしく揺らめいて
蠢いて
少女は艶やかな女人となる


月の満ち欠けを赤い細布で数え
確 ....
他人に優しいって事は
自分にも優しいって事かな
君に優しい顔を見せるたびに
僕は自ら犯した罪を
古いものから順に消し込む



過去に犯した罪を贖う為に
君の気侭な振る舞いにも優しさ ....
世界で一番輝いているもの
それは夏の太陽でもなく
北風に瞬く冬の星空でもなくて
君が捨てようとしたもの
君がいらないと思っているもの



世界で一番輝いているもの
それはブルガリの ....
ピュウピュウ北風吹けば
寒くて唇が乾くので
つい唇を舐めてしまう
舐めるうちにカサカサになって
赤く腫れ上がった
僕のたらこ


リップクリームを塗ったら
気にしないのが一番
だけ ....
飲みすぎたアルコールとともに吐き出した
苦しみも 悲しみも 寂しさも
苛立ちも 憤りも何もかもが
それはもう呆気なく
それはもう大きな渦となって
便器の穴から消えてゆく


吐き出した ....
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タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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E_minor_7th(きざし)- 恋月 ぴ ...自由詩45*06-5-27
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