眠りが浅くて
何度も同じ夢を見る
形にならない世界
言葉にならない世界の夢


破れたシャツばかり身にまとって
午前零時には目を覚ます
冷たさに曇った窓を見て
カーテンの ....
瞳を閉じて
静かにしていなよ
いまのおまえには
むずかしいことが多過ぎる
瞳を閉じて
自分が呼吸している事を確かめるんだ
空気が鼻から来て
また出て行くのをたしかに感じるんだ ....
君は凄く不器用で
僕の手を借りなきゃ左手の爪も上手く切れないような娘だった
だけど不思議なくらいこころに届く微笑みを所有していて
触れると指先からラベンダーの香りが流れ込むような娘だ ....
金属製のペインティングナイフでキャンバスに油絵の具を塗りたくっている。
イーゼルの横にある机にはテレピンと絵の具が付いているらしいパレット。
伸ばしている途中の中途半端な長さの髪が、どうしようもな ....
夕焼けが雨雲に隠れて
使った後の絵具バケツみたいな色になる
マクドナルドの店先で備え付けの灰皿に吸殻を押し付けながら
やがて来るだろう雨の気配に唇をゆがめている
「オレンジの缶詰を買ってくる」 ....
シューズボックスの中で朽ち果てていく過去は
いくら叫んでももう遠く届かない場所
あのころおまえが一番好きだった
動脈を流れる血のような紅いヒール

汚れた爪先にくちづけをして
 ....
雨の名残は道の脇だけ
夏の名残は枯れた茎だけ
出した手紙の返信気にして
閉じたまぶたに弱気が群れる


携帯電話をいじくっていると
未整理のアドレスで肩が凝る
慣れた名前を ....
 
 
 
こじつけの夢で
眠ること

なんといったって
莫伽なこと

未来都市での恋物語
蜘蛛の巣を辿り成就する
乱れた鱗色
思いのまま泳ぐ
美しきライト
氷の万年筆が地 ....
 
 
 
月のあたり
大きな風が
愛撫する夜

点滅する滑走路は
俯き加減でも歌った
それが二人の
着陸を許した

火に焼けた可憐は
明け暮れのごと
肌を透かせゆらめき
 ....
 
 
 
点滅

路面の平坦を胸に
ハンドルを愛撫する

わたしたちは
口をきかない

街灯シンメトリーの
寄せて返すさざ波
リズム
いとしい人
鼓動の残像は
眠りの ....
忘れられない
忘れられない夢を
見よう

東京に初雪が降りました
薔薇の朝もやが包む
音の無いクラッチ
冷えた象牙は瞳を閉じ
溜息をやがて具現します

蛍光灯
点滅で ....
不思議な再会だと思った
おれに未来が
あるとしたなら
きっとこんな日を
いうのだろう
十年じゃないわ
八年
そうだったろうか
それよりもおれは
驚いている
知ってる ....
?.


星を
呼べるんだね
あのロバ
ほら
また流れたよ

願い事三回は
いじわるだね
静かにしていよう
叶わないよ なにも
どうせこれ以上

たどり着こうとして
 ....
君に対する僕の心は

ほとんど愛で


蝋燭たてとか

傘たてとか


ドアノブとか

靴べらとか


そういうものに

僕はなりたい


 ....
?.

この絵、あんたにそっくりね
そういっておまえが笑った絵は
リオハのお城みたいなワイン美術館にあって
おまえが指差して笑った絵は
赤ん坊のバッカスが
ワインをラッパ ....
ファスナーあいてるぜ
ビーズのドレス
子羊は
オーストラリアで死んで凍えて
この白い皿に乗って
おれたちの血肉になる

あたたかいから
おいしいから
たくさん ....
息をすって
息をはいて
それを一緒に
森の中で

雨にぬれて
森の中で
息をすって
息をはいて

おまえのこころ
いばらのとげに
息をすって
息をはいて

 ....
夜が更けていきますね
送電線を伝わって
ふらりふらりと麦畑を行けば
ほら
電線が囁いている
星屑をまとった天使たちが
口笛を吹きながら散歩しているんだ

軍用ブルドーザーに破壊されたガ ....
白い海触崖の上
見渡す限りさえぎるもののない
広大な草原の真中にいて
両手を広げ
はたはたと
羽ばたく鳥のまねをしてみたり
帆のように風をはらみ
さらに白い空の彼方へと
消え入りたいと ....
あるところに男と女がいて
であって 好きあって
子供ができて 家庭を持った

あるところにできた二人の家庭は
明るい家庭で
子供は二人
跳ねて 飛んで

子供の頃によ ....
ちいさな掌を
ひとつ結んでは覚えてゆく指あそび
ほんとうなんて要らない
と言い聞かせながら
それは未だ新しい

老いさらばえた両腕は
調和したスープと
子守歌で満たされる
動かな ....
雨を連れてきた少女が
優しいソプラノで歌い
美しい夢を見た男たちは
花嫁の所在を探し求めて女たちを殴りつけ
少女は如雨露でうす桃色の野花に水をやり
男たちは銃砲店を襲撃し
花園には霧が立ち ....
?.

あなたを
あなたのすてきなところを

一日
大切にする

あなたを
あなたの汚れたところを

裏返して
日に透かしてみると
おかしな影ができるから
その影に指で ....
(かじって
 すてて)


レタスを洗って
いたい
今日はずっと
レタスを洗って
一枚一枚
丁寧に
拭いて
いたい
今日はずっと


知るのがいやで
本当はもう ....
 
 
枝葉を伸ばす像よ
木々の裸に似ている
きみの輪郭を見ている
眼球は潤いに黒く
星を湛えた
沼のようにも濡れる
白い肌の魚
熱病を折り込む
水草と語るのはお止しよ

重い ....
特別な色のない 夜が
   麗らかに 舞っている
    二つの 肺は
   非対称を 否定するように
    静かに 揺らぐ
これは流線形の パラドックス
  恥じらいは 甘い息
 幾 ....
 
 
梢枝が呼んだ
寂しいひとを

眠り
眠り
時を待つ眠り

六月が来たのなら
季節は君に似合うだろう

力無く笑う
それとなく願う
百の夜が奏したルフラン
小さい
 ....
水曜は
銀の白凪を透かした

濾過を経た明かりは
目蓋を包んで
埋もれた寝台の
柔らかな浮上へと集まる

はだかの夢見なら
信じることはたやすく
醒めやらぬうち
メレ ....
 
 
日差しの中の胡桃

春ならば

触れたままでも
光るだろう

再現を拒む指繰り
すずなりの蜜を湛え
直立している
ミルクの木

心狂わせるものは
曲線

それ ....
ウインドウの
埃を透かし
誘導弾が明かりを咲く
枯れたランプの
独声ひろがり
あれは街並みの
色と
また色


乾いた書物は
土に似ます
抱かれた晩だけ
夢を見ま ....
キメラさんのおすすめリスト(71)
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