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月明かりのない夜に 捨てた嘘
風が鳴りやまないように
ゴミ箱の中でわめいている
自分の下にはりつく影が嫌で
白いペンキをぶちまけた
塗りつぶすことは どこか後ろめたくて
明かりのない ....
本をひらけば詩人が語り出し
テレビの中では
ミュージシャンが愛をうたう
みんながぼくの中に
理想や空想をむやみに植えていく
まだ種であるぼくは
なに色にでも染まるよ
アサガオでもねむ ....
1
子どもを産んだら{ルビ早月=さつき}と名付けようと決めていた。
だけどぼくは子宮を持っていない。女には興味を持てなかった。だからといっ ....
ぼくが最も多感だったのは14歳から17歳くらいで、その時考えていたことを今になって思い出した。
ぼくは独り暮らしの寂しさから同居人を求め、一羽のセキセイインコを飼った。まだ性別はわからず、半年ほ ....
ガラス瓶に入ったら
出られなくなった
壁は透明で
外のようすはよく 見えた
きれいなものが見えて
手に入れたいと思った
愛しいかたちがあって
触れてみたいと思った
透明な壁 ....
目を閉じれば暗闇
その中にも色は
ぽつり、ぽつりと
置かれている
....
きょうのひがおわる
おんなじように あなたのひもおわる
きょうもいきてるよ
だって ....