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ぼくが包茎だったころ
アフリカはとおく
象の足は八本あった

あのひとのほほは白く
うつむくまつげは長かった
どんな人にも天使のように微笑むので
誰もが自分はあのひとに愛されていると勘違 ....
先生
唇が、
ふるえてしまいます。
電線に
飛行機雲が斜線して
雨上りが地上をうっすらとはいでいきます

あの日
陽炎で生まれました
わたし
浮遊する
夢みるからだで透けていき
 ....
リモネン、セプテンバー
君の名で良かった
繋がり
繋がろうとする
僕らの身体は
いつも酸っぱくて
どこかが潔く
欠落している

育った街で
僕らに罪は無い
同じくらい
 ....
遠くにいる人を想っている

列車は夜の手のひらをすべるように過ぎてゆく
舞い落ちる雪はその速度に蹴散らされて
散らされた後たいへん静かになり
静かに舞い落ちて
舞い落ちて
落ちて
落ち ....
こんな気がする。


書きつけるぼくらの身の上は怠惰で、
ありふれた人に、靴下の夜に、
まるい、まるい気持ちを。


   ぼくには、いざというときはないからだ。
   とるにたらぬ ....
(中央から濡れていく
     ひりひりと)

赤い林檎を剥いて
がぶりと噛み付き一口目
昨日の出来事
不思議な果実の甘さ が
歯に沁みる

涙が
(ひりひりと)

二口目
 ....
1.
ぼくは風邪をひいたので目を閉じる。まぶたは、いつもよりもなめらかに溶けていく。まつげの長さを、指のはらで確認する。ぼくは人よりもまつげが長いといわれるからだ。


2. ....
ぼくらは自分より遠くを歩きすぎれば疲れている。築数十年の日々の/ひびの入ったコンクリートの隙間に小さな紫の花。目を閉じたのはもう窓から闇に煙巻いた諸々を/処女をさらすように薄く白焦げた空気が入りだした .... ねえねえ と よびかける妻の声に
ふりかえってみると そこに熊がいて
つぶらな瞳で ぼくを見つめている

月9って何チャンネルだったっけ と
テレビのリモコン片手に熊が訊く

おどろいて ....
くちびるの次は
うなじ
その次は

そういった類いのものは 好きじゃない

あいたいあいたいあいたいあいたいあいたいあいたいあ いたい
逢いたいのは痛みです
というテクストの 

 ....
2個で150円、
の うたい文句につられて買ったそれは
避暑地の出来事のように
ふわふわと軽く
わたしを照らし
黄色く、寄りそうのでした


夏の酸味と
ひとくち目の
甘い、甘い、 ....
最後まで
君の心のシグナルが
わからなかったボクを許して

その
深い瞳の色が
止まれ であるのか
進めで いいのか
点滅なのか
それとも
拒絶

ブラウスの
ボタンがひとつ ....
ショパンね
午後のダージリン
微睡みの中に
小さじ一杯の冒険心?
それとも
ただの気まぐれ?
スコット君(文鳥)に問いかけたら
肩をすくめて
ナ・マ・イ・キ
わかっているの
 ....
人の嘘で
鳥は空を飛ぶ
鳥の嘘で
ドアは人を
閉じ込める
ドアの中で
人は鳥を
飛ばし続ける

+

いつも
三人なのに
いつも
八等分
してしまう

+

 ....
夜の九時は風呂のにおいがする

できちゃった子供を風呂に入れる父
かこん
ざぱん
かこん
かこん

若い母、太った
高校のときより太った

写真をみてる
テレ ....
あなたの方で風が吹いている
わたしはわたしで知らないことばかり捜している
秋がそこらじゅうで溶けはじめるとき
空き瓶には夕くれが満たされるとき

幾つもの詩を繋げるようにして
わたしはあな ....
★ ボサノバ

   ぼさぼさに
   のばした髪

   ぼさっとして
   野放しのろば
 
   そこにあるうた



★ コンコルド

   鳥をまねて鳥になっ ....
 



 萎れてゆく花ではなく




1.「ゆびぬき」


でんとうの 咲いてゆく中で

ちくりと刺さるところを
そっとつつんで
もう無い 
てのひらの形を
朝 ....
あなたを 美しいと 思った 秋の日
秋の日
あなたは ものごとを わたしの肉に
染み込ますように わたしを 叱るのでした

わたしは 朝露を 飲むように
あなたを 識る

遠くに 近く ....
気配を感じて
虫の音が止む
一瞬

あなたが
嘘をつく前の
静寂に少し
似てる

(黙れ黙れ)

通り過ぎた茂みから
虫の音はまた響く

(疑念のように)

夜は
み ....
また
しっぽが
挟まれた

自動ドアが
わたしのしっぽを
認めない

管理人さんが
困ったねえ
と言って
ちゃんねるを変える

新しい服を
買って
穴をあける

埋め ....
あなたに雨がふればいい
ブラウスが

やわらかく貼りついて
疎ましく思えばいい


あなたに雨がふればいい
ことばが
あなたを脱げばいい


小さな偶然を
言 ....
たった今
沈んだ太陽と
入れ替わりに東へと

十五夜

最も
輝かせるために
180度遠くに立った

雲も寄せつけず
風も追いつけず

ただ美しくあるために
冷たいくらい
 ....
彼女という人は
詩人とかそういう類の人みたいで
ときどき僕を近所のファミレスに呼び出しては
伏目勝ちにちょっと小難しいことをしゃべり
左手に持ったフォークでグリーンサラダにやつあたりし ....
風鈴が風を揺らしている
つまり

声を出した方が
あやつれるということ

私はどんなに倒れこんでも
あなたをやさしくあやつろう

力ではない力
私の勝ちだ

向き合って
小さ ....
ねぇ見て 不思議よね
こんなにちっちゃいのに
ちゃんと爪もあるのよ と
満ち足りた母親の顔で彼女は
小さなこぶしをを開いて見せる

アキアカネが飛び交う夕暮れに
生まれたから 茜
はい ....
パーティーは散々だった
おやすみ、のあいさつの方角へと
だいだい色のシロップが
ゆっくりと流れて 
しだいに
粘性を増してゆく、
夜の


水の底で ゆうべ、まき散らされて
わたし ....
モノを置かないでください
と張り紙のあるところに
モノを置いた

そんな些細なことがきっかけで
そんな些細なことの積み重ねだったのだろう

「いつもの」
そう修飾された朝は
あっ ....
毎夜
だれかのさみしさを
乗せたまま列車は走る

新しいさみしさが
毎夜
はじまる

わすれないで、と
汽笛が泣く

わすれるくせに


しあわせだったら
よかったね
 ....
あの日を境に
世界は明らかに下り坂に入ったんだ
たとえばさ

えらい人が逮捕される時ってあるでしょう?
あれね
時代劇の捕り物みたいに、突然いっせいに取り囲むってことは
実は ....
簑田伶子さんの自由詩おすすめリスト(212)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ぼくが包茎だったころ- ZUZU自由詩22+06-1-5
接吻- こしごえ自由詩42+*06-1-5
リモネン、セプテンバー- たもつ自由詩11*05-12-31
遠くにいる- ふるる自由詩37*05-12-18
靴下の夜に- nm6自由詩1105-12-12
林檎葬- 半知半能自由詩405-12-2
目を閉じる_7篇- nm6自由詩1205-10-28
ところでぼくは花束を忘れた- nm6自由詩605-10-22
くまつま- 大覚アキ ...自由詩1105-10-21
順序- umineko自由詩3*05-10-9
グレープフルーツ- 望月 ゆ ...自由詩12*05-10-8
流星夜- umineko自由詩9*05-10-5
山の手- Monk自由詩405-10-3
小詩集「書置き」(十一〜二十)- たもつ自由詩37*05-10-2
リビング- ともちゃ ...自由詩11*05-9-29
約束- tonpekep自由詩27*05-9-27
けろっと(3)- umineko自由詩8*05-9-26
列車のような連作- はな 自由詩16*05-9-22
秋の日- tonpekep自由詩14*05-9-21
夜の嘘- umineko自由詩7*05-9-21
しっぽ- 辻野克己自由詩805-9-20
あなたに雨がふればいい- umineko自由詩12*05-9-19
十五夜- umineko自由詩5*05-9-18
彼女という人は- Monk自由詩17+05-9-18
スナイパー- umineko自由詩5*05-9-18
アキアカネ- 落合朱美自由詩48+*05-9-17
過酸化水素の夢- 望月 ゆ ...自由詩45*05-9-16
修飾されない朝- たもつ自由詩4105-9-15
深夜飛行- umineko自由詩8*05-9-13
sky- umineko自由詩27+*05-9-10

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