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茶碗についた
食べ残された米粒のように
一人になって
通り雨が残していった
淡い湿気にたたずむカエルになる
きっと
この悩みが晴れようと晴れまいと
君が居ようと居まいと
....
そんなに僕が
何を考えているのか知りたければ
僕の頭を割って
その目で確かめてみるといい
そんなに僕が
何を想っているのか知りたければ
僕の胸を切り裂いて
その手で確かめてみるといい ....
歩いていこう
駅から家までの数メートルを
たまにはタクシー使わずに歩いていこう
すると知り尽くしたはずの近所に
コーヒーのうまい喫茶店が現れる
遅刻しそうになっても
慌てないで ....
木枯らしの吹く冬空に
わずかに太陽が顔を出したら
一瞬
懐かしい風が頬をなでた
僕は我に返って
思わず振り返る
人ごみの中に消えてゆく
自分の記憶の中だけにある声と面影
....