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俺、沢村ぁ隆一。
聖マリアンヌ学園二年のどこにでもいる男子生徒。
ある日、道端で拾った葬式饅頭のあんこの部分だけを食べたせいで、
魔界霊能者第八号に認定されちまった。
次々と襲い来るテレビ ....
雨が降ったから
大好きな音楽を大音量にして
どしゃぶりにした
いつのまにか音は終わって
ボクは眠りについた
夢は降り続いた雨のせいで
見るの ....
私、S極
恋の電磁誘導切ないね
ケンカしちゃって
出てってよって
怒鳴り散らした
わたし、N極
あなたが出てってから
わたしは泣きじゃくった
すぐに後悔しちゃうんだ
戻ってきてよ ....
前が見えないって そんなの当たり前だろう?
コンパスが示す方角は東西南北だけなんだから
僕らを突き動かす理由はそこら中に散らばってる
あとはその胸に覚悟さえあればいいんだ
だったら歌え ....
そう
あの坂を下って
あの橋を渡って
すぐ左へ曲がって
雑木林のあの道を真っ直ぐ
丁度雨が当たらない木の下
八百屋さんに貰ったダンボールを敷いて
....
なんでそんなにトゲトゲしてんのさ?
何種類もの鋭いナイフに全身を守られた君は
まるで追い詰められたハリネズミ
痛くないよ 肉を切り裂くナイフなんか
僕が辛そうなのは別の理由
流れてく真っ ....
“かえりみちでほたるをとってきてください”
平仮名ばかりのメールが届いたのは
電車が駅にすべりこんだ瞬間でした
アドレスは息子のものでしたが
明らかに使いなれていない平仮名と文調子 ....
“白い蛾が産まれると困るのでしばらく家を出ます”
“追伸”
“白い蛾を見ても殺してはいけませんよ”
こんな置手紙を残して
死神が家から居なくなりました
いつも一緒にいた名付け ....
だらしなく背もたれに寄りかかって
力ない目で流れてく景色を ただじっと眺めてた
たった一言 頑張れって言葉が欲しいんだ
それだけあれば どんな無茶だって平気でやってのけるから
そりゃ僕 ....
「ねえちゃんええけつしとんなぁ」
細胞が分裂する。分裂マシーン。
ただ人が歩いて固めて開発したならキャシャーンなんてただの
因子とか元素とか。
細胞が分裂する。分裂マシーン。
....
背なか 背なか
もたれかかった珪藻土の壁には
真昼の温みが宿り
後ろから
春の衣をふうわり掛ける
あし
足もと
埃だらけのズックの下で
蒲公英は蹲り
カタバミが少し緑を思 ....
あおくあおく青く
ひろがるそらのひとすじ
やまないせみのひと鳴き
ころがるみらいを死骸にみて
それもこれも夏
おわりのゆめのくらがり
ちいさな苦痛にいだかれている
誰にも見せたくない
自分の正体がある
自分だけが知っている自分
誰からも犯されない自分
鏡に向かって自分を映す
自分だって自分を知らない
心が傷つくのが怖い
....
酔いしれて{ルビGOOD NIGHT=グッナイ}
魅せられて{ルビDoKin!=ドッキン!}
恋の花粉よ{ルビRAFFLESIA=ラフレシア}
鼻が邪魔にならないかしら
花が邪魔にならない ....
ぽかぽかのひだまりに
大好きなキミと2人でぽつり
不思議と音が流れてくるの
たらたらのボクと
ほわほわのキミと
“夜霧よ今夜も有り難う”
風呂場からのん気に聞こえてくる鼻歌を尻目に
私は部屋を出ていきました
前前から
死神の電波加減や頑固さには目を瞑って来ました
でも今回ばかりは限界です
私 ....
宵闇は
切り子細工の紅茶に透けて
紫紺も琥珀の半ばでとまる
グラスの中では
流氷が時おり
かちり
ひび割れて
薄い檸檬の向こうから
閑かに海を連れてくる
壁の時計は
ゆるり ....
真っ白いキャンパスに
お絵描きするのも
楽しいけれど
学校の教科書や
机の隅っこに
描くのが
燃える
もしもボクが
プリンくらいの柔らかさで
アナタを受け止めようとしたら
アナタの哀しみのトゲトゲに
貫かれてしまうから
ましゅまろくらいの
柔らかさで
居たいと ....
“朝は優しく起こしてください”
というのは
寝汚い死神のきまり文句です
名付け親の死神は寝起きが最悪です
五個の目覚ましなど死神の眠りの前では無力なので
死神を全力で蹴り起こすこ ....
俺が自分を誇らないなら 一体誰が俺を誇ってくれんだ?
生憎すべてが自分に都合よく動く星の下には生まれなかったさ
前世で人殺しでもしちまったのかな? だが今の俺には関係ない
我慢するだけの一生 ....
寝ぼけ眼で缶コーヒー
朝の時間は急行列車
急いで身支度整えて
回転しない頭を起こすため
冷たい水で顔冷やす
ハッピーパレード
今日も行く
頭の調子は悪いけど
おて ....
北風は
私の心許ない眼から
コートを剥ぎ取ったのだ
路傍に横たわる浮浪者と
それを蔑む男と
それらを流し見る人々と
それらを見詰める私の
すべてが ほんとうに
まっしろで ....
“電車に乗る時は”
“なるべく人の多い車両にのりなさい”
“蒼い電車に出会ってはいけませんよ”
口うるさく喚く死神を後に
私はドアを閉めました
名付け親の死神は時々どうし ....
あいちゃん 君はいい子だ
誰よりも素直で本当に優しくて
自分に愛なんてもの似合わないだなんて
そんな悲しいこと言わないで
誰かを大切に想う気持ち
君はちゃんと持ってるんだから
....
グル グル グル グルメ!
グル グル グル ベロリンガ!
大きな舌でぐるぐると
食せんものは一つも無い
食についてはうるさいが
その長い舌は本物だ(ベロリンガ!)
言いたい事は遠 ....
コートの袖口に
凍った風が刺さり
いつか繋いだ掌を思った
小さな歴史が吹き飛びそうな日には
冷静を乱し
きみ行きの列車に
乗ろうかと考えたりする
枕木に光る足跡を
小さな獣 ....
最初に
プラネタリウムの作り方を教えてくれたのは
祖父だった
天文学者だった祖父は
黒い画用紙と豆電球で
あっというまに
掌サイズのプラネタリウムを作った
黒い画用紙には
....
満天の星空に向かって
思いっきり力いっぱい
犬の屍体を投げてみる
かわいいチワワの屍体
昨日まで尻尾を振って
部屋中駆け回っていたのに
今ではもうできそこないの
ヌイグルミみたいで
....
一番弱いとか
使えないとか
言ってるけど
コイキングなんだ
コイキング
コイの王様だよ
鯉か恋かって?
鯉に決まってんだろぉぉぉ
全てのコイよ!
彼の前にひれ伏せ!
鰭(ヒレ) ....
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