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あなたがわたしのようにできていないように
わたしもあなたのようにはできていない

ひとは、物事は、それがあるべきではないようにはできていない

押しつけあおう、殺しあおう、壊しあい、奪 ....
あり合わせの野菜と特売の豚ばら肉で作った野菜炒め
ちょっと辛めなのは彼の好みで
できたての熱々をふたりのお皿に取り分ける

彼はと言えば相変わらずのパソコンに熱中していて

彼のお皿にはお ....
君に触れるのが怖いのです
君のやさしさが痛いのです

君の腕の温さを思い出すたびに
君の言葉がリフレインして
あたしの心臓が血を流すのです

君の声を思い出すたびに
君の視線にがんじが ....
僕ら互いに理解できず

すりきった体は

紅く染まっていたよ

わからないから手を離す

分かりあいたいから手をつかむ

僕はどこにいる?

さぁどこだ

今いる過去の渦の ....
私は今 何がしたいのだろう

教えてくれと言っても
俺の周りにそんな先生いるわけでもない

ただ 想像の世界でしかない夢を見ているだけ


私は 何なのだろう

あなたは教えてくれ ....
その砂の一粒一粒が積もり積もって
砂の海となって世界を沈める

手のひらの上の砂は
指の先からさらさらと
音も無く滑り堕ちてゆく

舞い上がる砂埃は風に攫われて
最果ての地へと流されて ....
まあるい かたちを はりつけて
あなたは まる よ


おほしさまの かたちを はりつけて
あなたは ほし よ


しかくい かたちを はりつけて
あなたは しかく




 ....
やりたいこと

ひとつだけ

かなえてみよう


ほんのすこしの

ゆうきとともに

ありんこほどの

ちいさないっぽ


たたかいません

でもにげません

 ....
 
私はとても小さいので
海を見れば
海でいっぱいになってしまう


私はとても小さいので
空を見れば
空でいっぱいになってしまう


私はとても小さいので
風を匂えば
風で ....
雲ひとつなく秋晴れの空

父の運転で越えていた峠も
いまならば
自分の運転で越えられる

アクセルの踏み加減でスピードを調節
ブレーキなんか踏まない
でも
思いの外カーブは厳しい ....
生かされている
胃に空けられた穴から栄養剤を注入し
機械に繋がれている

生かされている
夢と希望を剥奪された代わりに
最低限のガソリンを与えられ
メンテナンスを成されずに

生かさ ....
空が灰色クレヨンの日
風邪をひいた詩人はゆめゆめ思った


詩人たるもの
移ろう季節を誰より早く
探して言葉にしなくちゃいけない


詩人たるもの
少しはむつかしい漢字くらい
す ....
幼い頃のひとり遊びの記憶は
影となって私に纏わり
誰かを愛そうとするたびに
耳元で呪文を投げかける

楓の色づく様を
薄の頭をゆらす様を
人と分かち合うやすらぎを ....
テントの外の
雲は鳥のようで
月は、まんまる

ああ僕、
あの月で玉乗りをしたら
きっともう一度笑えるのに

おどけすぎた道化師の詠んだ
詩の先があまりにも尖ったから
あの人は死ん ....
「トウモロコシ」と言えない子供が
とうもろこしを殺してしまった
大人は嬉しそうに笑っている
子供には子供の悩みがあるのだ

 今日ついに10本も殺してしまった。。。



「キウィ」 ....
なんだかとっても寒いので
財布の中をのぞいたら
やっぱり寒い

ころりと100円玉
音をたてることもなく居て

街角の自動販売機
120円という表示が淋しい

一昔前なら缶コーヒー ....
君は寝た振りが得意
わかっていてもウッカリ騙され
今朝もゴミ捨ては僕の役目


君は大人だから
分をわきまえているよね
僕はと言えば歳はくっても
燃える恋と燃えない恋の分別さえ
未だ ....
{引用=
自分が自分であることに
儚い戸惑いを隠せないのなら
あなたは泣いていい
存分に泣け
其処には
散々に舞う桜の花弁のように泣く理由が在る

自分が自分であることに
未来を確立 ....
目の前に 分かれ道・・・


   どちらへ






答えが見つからないまま

さて、 もう一度   覚え直しの
 



    い ろ は に ほ へ と
 ....
電線の上
羽を休める鳥の位置を
五線譜代わりの
英語ノートに記す

小さなスズメは八分音符
食い意地張ったハトは全音符
真っ黒なカラスは黒鍵のシャープ

車幅の狭い道路では
毎日二 ....
賑やかなるは人の群れ
震える瞼は今何処
卓上実技の儚さよ
脱力演技の獏が云ふ
小さき戸口の優しさに
独りぼっちの眼球と
手に手を取りて
試作の詩作に思索する
長方形の抜き型に
収納されるための
退屈な半回転運動を
人間時々猫の惰性で
永久に繰り返す
その
ひぐらし

アコーディオンがたからもの
ヒトの喝采むさぼって
どこふく風のねなしぐさ
ゆらりと浮世をやりすごす


あれは
キリギリスとしんせきだったかねぇ

そ ....
わたしは みにくい獣だ

 鋭利な刃物を知っている
 (わたしの爪はいつも)
 鋭利な言葉を知っている
 (やわらかな皮膚だけを)
 鋭利な視線を知っている
 (傷つける)

みよう ....
横断歩道の手前で
車道を眺めている犬は
狼であった名残 輝ける毛並み
チロリアン模様の首輪をして
スタートダッシュの足を
地面から浮き上がらせている

過ぎ去る人は同じ思い
主人はどこ ....
かたかたタイプライター
歩いていった
壊れたままで
歩いていった
がたがたタイプライター
キーがこぼれて
水たまりから
空にこぼれた
ときどきタイプライター
パンチ叩いて
カーボン ....
おまえねェ
おれからみると まだあおいんだよ


わかいときこそ まようんだって
えーっと
だれだっけ そんなこといってたのは


うちはわかいうさぎたち おおぜいいるから
そのき ....
シンプル・コンサルティングの
省エネくんは
あるテレアポ会社の顧客に
声帯エネルギーの削減を提案した

業務内容及び会社概要
十人規模のオフィス
各席の机上には一様に
内外線の引かれた ....
小国の
二人の王子が
大国の
一人の王女を巡り
決闘

甲冑に身を包み
精悍なる戦馬に
颯爽と跨り
ランスを腰に据え
愛のための
衝突

鋭い金属音
舞い上がる二本の武器
 ....
手を離せば、
自然に落ちてゆく。

それは抵抗もなく、
するり簡単。

しがみつく、
醜い姿。

向こうに鏡。

お前を落とす、
引力に惹かれてる。
 ....
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