ある日、仕事を終えて
更衣室のロッカーを開くと
取り付けの小さい鏡の下に
お守りのようにぶらさげていた
5センチのくまのプーさんが姿を消していた

プーさんは
うまくいった日も
へまを ....
じめんにぶつけて
かどをおとし
いわにこすりつけて
かたちをととのえ
すなでみがいて
ひょうめんをならし
どろでこすると
やっとぴかぴかになった
さっそく
むねのおくにしまって
 ....
きれいな音楽だとか
物語が
ささえになること

ぜんぶひとから生まれたなんて うそみたい
ひとは まだ じょうずに好きになることができない



うけとめる心の
線の細さは
 ....
「魔女の宅急便みたいには、しなくていいからね。」

という注意事項

(カーブで、からだをぎゅーんと傾けることらしい。)




風が かおの横をさらさら通り抜けていき

こわい ....
夏にすきな言葉は




清涼飲料水




です。




それは
レモンをしぼった透明のサイダーで


汗をかいたグラスは 商店街の福引の。



扇 ....
恋人は、詩を書く人と走る人

ふたりはお互いを知らない

わたしは詩を書く人と暮らしている

わたしは詩を書く人のために食事をつくる

詩を書く人はとてもきれいに日々を食べているので
 ....
わたしが放課後こっそりえさをやっていた
あの河川敷の林の猫を
あなたがちいさな段ボールに詰めたとき
ほんとうはおどろいたし
とてもかなしかったのだけれど
それがあなたの愛し方だと知っていたの ....
急な坂を登ると博物館があった。
湿っぽい薄暗い埃っぽい、
いかにも淋しいガラスケースの中、
脱脂綿の上にひっそりとその虫はいた。

大きな虫眼鏡で拡大して、
ようやく何やらイキモノに見える ....
ほら
こうして
鈴をつるしたフラスコの
空気をだんだん抜いていく
鈴の音はやがて
震えるだけの記号となって       

あのフラスコにわたしは
どうしても
ティンカー・ベルを入れ ....
みえこが                                   
おなかの赤ちゃんに話しかけ                     
仮の名を呼んでいる               ....

ベッドにうつぶせになって
すうっと体がのびた
魚になった気分
黒い海を
すうーっと泳いでるような気がしてたけど本当は
まな板の上で
最後のお願いをする
まず頭を切りはなすために
 ....
ボートから転げ落ちて溺れた
一人目の男は
すぐに飛び込みすくい上げてくれた

ボートから転げ落ちて溺れた
二人目の男は
携帯電話で助けを呼んでくれた

ボートから転げ落ちて溺れた
三 ....
 みんなおらっちのこと
  さんらー 
 ってよんでるけど
 おらっちはもっとちゃんとした
  せいとく
 っていうかっこいいなまえがあるのに
 でもかんじはかけないからさ
  さんらー ....
エミリー
あなたと最初に出会ったのは羊水の中
あなたは何も言わず
私を蹴って押し出してくれました
あなたはそれっきりそのままで
難産だったと語る母にあなたのことを訊いてみたのです ....
朝野さんのおすすめリスト(44)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
プー子さんの退職- 服部 剛自由詩17*05-8-1
しかくいだなんて- アンテ自由詩905-8-1
そして_また_あしたもいきていようとおもった- コトリ自由詩17*05-7-24
カゼノマチ- コトリ自由詩4*05-7-21
からんからん- コトリ自由詩13*05-7-21
詩を書く人と、走る人- コトリ自由詩18*05-7-20
はこねこ- コトリ自由詩14*05-7-20
アキヨシメクラチビゴミムシ(百蟲譜47)- 佐々宝砂自由詩605-5-19
真空フラスコとティンカー・ベル- umineko自由詩45*04-9-20
空耳- よねたみ ...自由詩1804-1-22
電気を消して- みい未詩・独白13*03-12-14
溺れる- 岡村明子自由詩1103-12-6
さんらー_は- AB(な ...自由詩1403-12-3
エミリー・エミリー- いとう自由詩63+03-11-24

Home 戻る 最新へ
1 2