教会駅に暮らす
おじさんは
だらしがない
よみおえたH本を
ベンチに
ぽんとおいて
葬列に
自慰したり
そうやって
泣いたり
する

またある日

となりの
おんなの子の ....
こんなもん
めんどいじゃん
一枚のぺなぺなが
君と僕とを引き裂いちゃう

嘆きの壁をいくらノックしても
居留守を使う君のママ
どうやら僕がお嫌いらしい
相手のことを苦手だって思うと
 ....
いつも彼の瞳の端ばかりに存在していた自分

ひとりよがり、とか

ひとりぼっち、とか

わたしなんか、とか

そんな言葉ばかり心は発していた。

将来的には、とか

憶測ではあ ....
朝、目覚めると妙に冷静な僕だから
君との将来についても
じっくりと話せそうな気がする

だけど、陽が昇るにつれて
「まあ、いっか」
そんな気分の僕に戻っていく

陽が暮れて夜になれば
 ....
グラスの縁を滑り落ちる
雫のまるい膨らみの中に
千切りそこねた夏景色
麦藁帽子の少女の幻を閉じ込めて

氷の欠片をもてあそぶ指先の
すこし伸ばした爪は
太陽と同じ色に染められて
行き場 ....
帰り道に迷って
泣いてる子羊
あの空の羊雲は
違うよ
君の帰るところじゃない

涙を拭いてよく見てごらん
発見はいつも
ほんの足元からはじまるんだ
背伸びをしてると
ほんと ....
いま、ここでできること
わたしのなかの
もう忘れた 日々のなかの
灰の底で まだ暖かなものを
はだかの ゆびで つまみ
てのひらのなかで
そっと 吹きかけていくこと

ああ 雨が窓を打 ....
座っていた椅子が壊れ
ふつふつと怒りがわく
砂の上の安らかさはやはり
何の根拠もなかったようだ
思い返して安堵がひろがる
太陽が昇り沈むように
われらの生が没落し
廃れいくことの歓喜
 ....
埃っぽい風が立つ
ざわめきの中浮かんでは消えるように
表情たちが行き交う
楽しげでも悲しげでも
逃れがたい虚ろに巣喰われたまま
とめどなく流れつづける
呼び声や歌声が
ざわめきに尾を引い ....
中心へ向って途絶えない無数の
緑の中に駈け寄って

眼の後ろで呼ばれた光は
しだいに
向かい合わせた最後の場所で
塵に変わりゆく扉に刻まれても
痛みのオウトツを識らない

薄まら ....

目を閉じれば
黄緑のコートを着た女の子
足跡から
かさ なる夢
かさ なる愛
が流れ出して
町を浸す
溺れるのだ
電柱にひそむカラスも
しだれ梅によりつくメジロも
商店街をふ ....
 
 冬には空が降下する
 みんな誰も見てないし
 奪えるものがあるなら
 私から奪って構わない


(雪霧の向こうに浮かぶ
 あれは管制塔の光源だ
 低い轟音を響かせて
 離陸す ....
濯ぎ口から
哀し、と吐く元に重なり
狭く縮んだ喉を 搾るよう抜け
いぶくろしろく しろく あたためゆるめた

ほんのいちど体温は ぬくもり ふれる
くだはなだらかに すべられて
私の身体 ....
POETRY CALENDAR TOKYOは、詩や小説の朗読会やワークショップのスケジュールを掲載しているフリーペーパーです。2000年9月創刊、隔月で1万部印刷し、都内を中心に書店、CD店、映画館な .... 削れたコーヒーカップの

春を容れることができないところが好きだ


ぼくに季語はない

季語をもってる人は

季節がくると

花が咲くよ

手から 花が

 ....
乱視の交差点が光にまみれている
穴に落ちてしまわぬよう
慎重に渡る


いつか
二人で広げた新しい傘の下
けれど赤と青は紫にはならず
個体であることのかなしみを知った


ほ ....
鳴々門 零さんのおすすめリスト(17)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
教会駅のおじさん- kokorono未詩・独白4*05-8-15
ぺなぺな- 恋月 ぴ ...自由詩10*05-8-12
真正面で勝負するんだ- Ree.自由詩305-7-29
素に戻る朝に- 恋月 ぴ ...自由詩11*05-7-26
夏服の模様- 落合朱美自由詩15*05-7-25
羊飼いの歌- 落合朱美自由詩40*05-7-17
こころみ_2- るか自由詩1705-7-9
歓喜- 太郎冠者自由詩3*05-7-8
- 塔野夏子自由詩8*05-6-21
楡と扉- 藤丘 香 ...自由詩30*05-5-16
アロー、こちら南海- 太郎冠者自由詩1*05-2-27
揮発_(2005.1.16)- 和泉 輪自由詩1705-2-6
- つきのい ...自由詩805-1-13
POETRY_CALENDAR_TOKYO_特集記事アーカイ ...- カワグチ ...おすすめリ ...804-11-21
コーヒーカップ- kokorono未詩・独白8*04-10-25
雨細工の町- 石畑由紀 ...自由詩8*04-5-27

Home