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ひどく目立たない黄色のレンガ道を行くと
夏休みの少し手前に古い送電鉄塔が見える
陽炎虫が大発生した年の真夏のある日
一人の男の子がその鉄塔の下で感電死した
鉄塔からぶら下がっている電線に触れた ....
お母さんミサイル (ミサイルをお母さんでくるんで軽く火を通したもの)



少女 (南から吹いてくる季節風のこと)



街 (顕微鏡に形が似ている)



青空 (比較的重量 ....
もうすぐ
爆撃機のように
八月がやって来る
さあ灯りを消して
ふたりで
ベッドに隠れよう
     てふてふが
     海を渡つてゐるのを
     飢ゑた勇魚が、
     ぢつと、見た
     食べてはいけないのだよと
     言ひ聞かせながら
 
 
    ....
誰もいなくなった部屋で

揺れる鈴を

祭囃子と

遠い花火が

呼んでいた


赤い小さな

金魚の遊ぶ

窓辺に揺れる鈴


(ち、りん)

月明かりの ....
     と
      に
       か
        く
         地
        球
       は
        グ
         ル
       ....
夜の野を
羊たちは走る
帰るところなく
羊たちは大群となって
夜の腕の下を疾走する
月の微笑に照らされる夜
野の果ては地平線で切断されている

  人はひとり凍えて横たわる
  夜は ....
午後の生ぬるい図書館で 退屈と眠気のあいだを 振り子のように行き来しながら

頭の中では 隣に座った 白いブラウスの女のことを考えている

読んでいるわけでもない太宰治のページの端を 人差し指 ....
ふと気付いたら


夕暮れでした











さようなら


またそのうち
「メタン・ショック」

  世界の
  メタンガスの1割は
  牛のげっぷで出来ている

  君が泣いたら
  二酸化炭素は
  アサガオを揺らすだろうか

  ボ ....
わたしのいうことがぜんぶうそで
わたしがあなたのことをあいしていなくても
あいしてほしいの
だってわたしはもうあいすることに
つかれてしまったから
わたしがあいさなくても
あいしてほしいの ....
街の中心
その、少したかいところ

高架化されたせんろの上を
古びたでんしゃがはしる
ねむいからだをはこびながら
きみのすむ都会から、とおいまちへ

眼下にひろがるまち
せなかには洛 ....
「ノストラダムスでーす」

玄関を開けると

郵便配達の恰好をした
ノストラダムスが
照れながら立っていた

ああ
今さらだなー
ああ
予言がはずれて恥ずかしいんだろうなー
 ....
   八月二十七日 午前二時


   病室の小さなベッドの上
   真っ白なシーツをかぶって
   はしゃいでいました
   夏が
   終わるのを知って


   少し ....
    石畳





    踊りの輪の中で
    子供達は買われるのです
    私は不良品ですので
    銀貨5枚分は
    安く買われることでしょう



  ....
自動販売機の陰の
真っ黒な塊がゴソリと動いて
よく見るとそれは
汚れた分厚い毛布に包まった人だった

たとえば
ここが砂漠で
水も食料もなく困っている人と出遭ったのなら
ぼくはいくらか ....
睡眠薬を飲み

仰向けになり

タオルを顔にかぶり

合掌
とめどなくなかから、そう、こんなふうに

星が消えて、灯りがうずくころ

風がなって、たましいのうまれるころ

そこにはやっぱり流れていて、
何処にいたって流れていて、
はねてうず ....
まったく 目を覆うことができたらいいのに
母の背中を 掻き毟ると 血 がにじむ
茶色いかさぶた と 筋になって 血
掻かないと 大声で叫ぶ 赤ん坊のように

私が 父と兄 の  替わり  を ....
ぼくは というと
このからだに いま とどまっている
このからだが うごくことを やめたとき
ぼくは からだと ともに
たしかな きおくを おいて
どこへ つながってゆくのか
わか ....
ボール紙で出来た
四角いお菓子の箱
砂に塗れて
埋もれていた

ガムテープで止められた
蓋をこじ開けようとして
恐怖に手がすくむ
この中には

赤ちゃんが入ってる
たぶん

 ....
どうしましょう
幸せなのです
幸せでたまらんのです
涙も出ます

それは煙草の煙のせいかな

とにかくとてつもなく幸せなのです
不思議な気分です
ほしいものがありません
必要なも ....
好きな男の子が悲しんでいるというのに
わたしは何もしてあげられない
せいぜい裸になってあげるくらい
好きな男の子はわたしが好きなだけで
わたしを好きではないから
あまりうれしくもないだろうけ ....
用なんかないよ
会いたいだけ
見せてよもっと
君を

明日はきっとあるなんて
どこの誰が保証してくれるの
今君と会えなかったら
今君と愛し合えなかったら
どこに生きる意味があるの
 ....
あなたはわたしの何もかもを知らないし
わたしはあなたの何もかもを知らない
それでいいと思う

それでいいと思ったら
夏の柔らかい部分では
雨の方で都合をつけて
わたしとあなたを
水たま ....
男は冷蔵庫の中で傘を飼育している
夜の方が良く育つときいたので
朝になるとわくわくしながら傘に定規をあてるのだが
傘の長さが変わっていることはなく
その度にがっかりする
けれど男は知 ....
お昼時の込んだ食堂で
ヒロシ君、と呼べば
3人は振り返る


ヒロシ君はクラスの中に2人はいる
ヒロシ君はテレビの中に5人はいる
ヒロシ君はヒロっちゃんと呼ばれることが多い
らしい ....
どうしようもないくらいの
空の返還が
わたしに帰ってきた
わたしの唇は青いことでいっぱいになる

空に着歴がある
それは長い長い数列
雲は遠くの蒸気と会話したりするけど
やがて話が尽き ....
トキくんはバリヤーをつくった

トキくんはあたしのためにバリヤーをつくった

あたしがどんなに危険な目にあっても大丈夫ってバリヤーをつくった



トキくんがつくったバリヤーは ....
つらい時とかって
やたらと下ばっかり見てしまうやん?

でも
雨がやんで虹が出てても
上見やんかったら気付かんで。

せやから
やっぱりつらくても
上見て歩かなアカンて思うわ。

 ....
コトリさんの自由詩おすすめリスト(99)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
しっぽのある鉄塔- クリ自由詩14*05-7-23
お母さんミサイル他、- 捨て彦自由詩1105-7-22
空襲警報- 大覚アキ ...自由詩905-7-22
_てふてふと勇魚- 紫乃自由詩12*05-7-21
風鈴の、金魚- 紫乃自由詩7*05-7-21
『天球の回転について』ニコラウス・コペルニクス- 大覚アキ ...自由詩805-7-21
走る羊- 岡部淳太 ...自由詩14*05-7-21
ニンゲン失格- 大覚アキ ...自由詩1205-7-21
一日- 仮名自由詩205-7-21
空想科学風物詩(1)- umineko自由詩7*05-7-21
ひらがな- チアーヌ自由詩905-7-21
やわらかなくうきをひろげながら- 紫乃自由詩9*05-7-20
照れるノストラダムス- jei自由詩805-7-20
サナトリウム- 紫乃自由詩15*05-7-20
石畳- 紫乃自由詩4*05-7-20
路上にて- 大覚アキ ...自由詩505-7-20
夏の蒸し暑い朝- /////自由詩305-7-20
燐光- 自由詩405-7-20
蒼い葉_うらめしい- 吉原 麻自由詩305-7-20
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siranai- tonpekep自由詩22*05-7-12
七人の男(傘を育てる男)- たもつ自由詩4705-7-7
ヒロシ君- 大西 チ ...自由詩14*05-7-6
空の形- tonpekep自由詩45*05-6-25
トキくんのバリヤー- Monk自由詩1305-5-30
虹とか- 六弦自由詩6*05-5-22

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