駅のコンコースに敷き詰められたタイルの一枚が
エレベータになっていて
上昇
もしくは
下降する という都市伝説
それは、踏み込んでみなければわからないという
カフェでビールを飲んで ....
詩人は死人によく似ています
夜、詩人のベットは
右脳の花々で埋め尽くされます
どんな色の花なのかは
夜がこないと分かりません
詩人はよくよく盲目です
....
誰かが殺されるのは
君が眠りこけている時刻か
君が何もしなかった時刻
君はナイフを持たずに
人を殺せる
{引用=代替案を提示せずに「戦争反対」と言わないで下さい}
....
言っても、言っても、言い足りない。
あなたからどんだけの愛をもらったのでしょうか・・・
これからその愛を返していきたかった
でも、もう私は返せそうにもありません
ごめんなさい
私の分 ....
真実ってやつは意外に恐くはありませんから
奥さんそんなに心配なさらないで
どうか思い切って身を任せて
まんまるの球におなりなさいな
なあに恐いばかりが鬼じゃありません
ときには家事のことなん ....
少年たちは愛も知らないまま
機関銃と手を繋ぎ
あくびをしている君達や
あどけない顔の君も壊すんだ
もっとよく愛について知っていれば
もっと愛について話していれば
それがなにより大事だって気付い ....
悪いこと、してません。
悪いこと、してません。
もう忘れちゃいましたから。ずっと昔のことですから。
悪いこと、してません。
悪いこと、してません。
頬はまだ痛みます。 ....
駅のホーム隅のいつも同じ場所に
仙人のような老人が
生きているのか死んでいるのか
疑問に思わせるくらい微動だにせず眠っている
ニュースで流れている
数字だけで表される悲しみは
....
十六歳の感傷に腰掛けて
ぼくは詩を書き始めた
ぼくの孤独といえば
せいぜいコップ一杯分の涙ほどしかなかったけれど
二十億光年の彼方の星からの引力で
コップの水が波立つことを幻想するのだっ ....
「ライ麦パンが言った事」
ライ麦パン
バター
ジャム
味噌汁
普通の朝
朝の食卓
ライ麦パンが跳ねる
バターが滑る
ジャムが踊る
味噌汁がすねる
愉しげな朝
....
死ぬのが怖くてもそうそう死ねません
指の骨折ったぐらいじゃ死ねません
受験戦争落ちた滑った死ねません
最後の一葉ごと木も倒れて死ねません
ハンガーで首を吊っても死ねません
....
作中の 妙に気になる人がいて あっと赤面 君に似ている
何故かホームレスは街に棲む
しょざいなげに地下道に
初夏の花咲く公園に彼らは居る
両手いっぱいに袋を下げて
おきまりのレゲエ状態のヘアスタイル
かの国でも何故か彼らは
ショッピングバックを ....