「この花きれいだね」
あなたは美しさの形を指先でなぞると
風の誘うままに微笑み
未だ慣れぬ白い感触を確かめながら
おぼつかない足取りで
わたしの半歩先をゆっくりと歩む
....
{ルビ依=よ}る事の無い
貴方が存在する事に
だから 私の腕の中で少しずつ 少しずつ
羽根を休めてくれないかな
静かに月の下で
眠るように
今は只貴方を安らかに
今は只貴方を安らかに ....
希望があることの無意味さに
いつしか慣れていく
そのいたみを ぼくはどこかで覚えていた
生まれながらに色をしらない この左目でとらえた
一羽の鳩のような白く優しいひかりを
....
どれが一番正しいのかなんて
いつも全然分からなくて
楽しいことも 悲しいことも
寄せてはかえす 波のようで
絶え間なく やってくる
どれだけ強くなれるのか
どれだけ優しくなれるのか
....
他人を拒絶することなしに
自分を大事にできたらいいのになぁって思う
他人も自分も大事にしながら
楽しい時を過ごしたいなぁって思う
自分のことで精一杯で
…いや、むしろ他人を大事に ....
つまずいてばかりの日々にうつむいて
ちぢんだ心を{ルビ潤=うるお}す
水の湧き出る場所を探し歩いた
立ち止まり シャベルで穴を掘り続け
気がつくと
静まり返った暗い穴底にひとり
小 ....
夕空は・・・
醒めてしまった想いを
包んで少し染めてみて
赤々と・・・
君へほんの気持ちです
青空は・・・
飛べなくなった気持ちを
軽々抱えて風に乗せ
青々と・・・ ....
息抜きする間もないほど 世界は急ぎ足だね
また臆病になってる 自分を隠そうと必死だね
君らしいと言えば 君らしいけど 僕は少し淋しい
何が正しいなんて 誰にも言い切れなくて
だから誰かが傷 ....
終わらない夜の中を一人の少年が歩いていく
顔につけた 角の生えた仮面
自分の顔を隠したつもり
自分を自分の身を守るつもり
声をかける人 優しく触れる人
みんな
その角の生え ....
ふと
襲ってくる
悲しみは
水底のように
穏やかで
疾風のように
激しくて
でも
この命は
守ってく
どうか
ひとすじの勇気を
私に
僕は君に
頑張れなんて言わないよ
たった1度しか
使えない翼なら
使ってごらん
大空を羽ばたいて
色んな綺麗なものをみて
色んな人の喜怒哀楽をみて
....
歩くことにした。
走るのは疲れたよ。
歩くことにするよ。緩やかなリズムに乗って。
それでも疲れたら道端に座ってみんなが行き交うのを
じっと眺めて休むことにするよ。
蕾がで ....
鳥は水中を泳ぐ魚を見て 泳ぐ喜びを羨ましいと思い
魚は地上に走る獣を見て 走る喜びを羨ましいと思い
獣は天空を飛ぶ鳥を見て 飛ぶ喜びを羨ましいと思う
皆、自分が羨ましいと思われてる事 ....
壱.
静かに 静かに
月は泣きました
太陽のようになりたいと 嘆きました
弐.
君が居るから 強くなれるなんてこと ないけど
君が居るから 僕 ....
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