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「久しぶり」
っていう笑顔が曲者
あのときはずいぶんいいようにあしらってくれたね
あのあとすぐに結婚したって聞いたよ
それで少し泣いちゃったことは秘密
「電話番号教えてよ」
教えない
「 ....
わたしが眠っていると
ドアを開けて神様が入ってきて
わたしの口の中に何かを突っ込んできました
なんだろうと思ったけれど
眠くて何がなんだかわかりません
そのときわたしは
大昔のローマの
 ....
今、わたしはたぶんかなり調子が悪いんだとおもう。体調じゃなくて。頭?うん。そうです。たぶん。
さっきまでHANA−BIを見てた。やっぱりいいな。わたしはあまり映画を見ないんだけど、気に入ると場面ほ ....
この部屋の空気はどんよりしている
床の色はとても濃い茶色
カーテンはモスグリーンで

午前中には光が差すよ
ベランダでハーブを育てる
レモンバームは良く伸びて
寂しいわたしのお茶になった ....
そういえば、
田舎の道路ではよく猫が死んでました。
タヌキも死んでました。(彼氏が轢いた。良く出るんだこれが、夜。)
犬も。
おばあちゃんたちは良く、「畜生は後戻りできないから轢かれる」と言っ ....
どうか優しい灯りをつけてください
お寺近くの静かな道に面した部屋は
わたしのたったひとつの場所だから
辺りは真っ暗で何も見えなくて
心細くて泣きたいくらい
けれどわたしは泣きはしない
優し ....
あまりにも暑いから
立ち眩みがしそう
知らないアパートの階段は
古くて崩れそう
錆付いた自転車の側には
痩せた猫が一匹
しゃがみ込んで撫でていると
後ろから知らない男の子がやってきて
 ....
わたしが毎晩家にいると
友達がみんなバカにする
約束も無いのに男を待っているなんて
負けてる証拠だとバカにする
お風呂の扉の前まで電話を持ち込んで
シャワーの間も電話がかかってくることを期待 ....
これから先何年経っても忘れない
そう思ったことさえ忘れてしまう
あなたもきっと忘れてしまった
お互いに忘れてもう二度と会えなかったら
死んでしまったことと同じ
わたしはきっと忘れない
血を ....
あなたなんか嫌い
だから
きれいな女の子を紹介してあげるわ
わたしの知り合いの中で
一番の上玉を紹介してあげるわ
きれいでしょ
かわいいでしょ
どうぞお好きなように
あなたは
性格が ....
板壁に花の影が映っていた。
花は微かに揺れていた。
もうすぐ冬になり枯れてしまうから、
寂しくはないだろう。
古びた板壁も10年以内には崩れて無くなるだろう。
でも今はまだ花は咲いていて、影 ....
川に入る
日差しは柔らかく
水はひんやりと冷たい
落ち葉が流れ
水の音が響き
ここは
とても静かで
誰もいない
わたしはわたしを洗い流す
髪を洗い
顔を洗い
乳房を洗い
そして ....
黒頭巾ちゃんのところに、赤頭巾ちゃんがやってきました。
「あら、お久しぶり。どうしたの?」
「そ、それが・・・。緑頭巾さん。聞いてくださいよ。わたし・・・」
赤頭巾ちゃんは来たときから暗い顔をし ....
かみさまようちえんはお空の上にあります
今日は楽しい運動会
お母さんもお父さんもいませんが
こどもたちはみんな元気です
かみさまようちえんにはお花もおやつもおもちゃも
たくさんたくさんありま ....
黒頭巾ちゃんが聖句を聞いたときのお話をします。

そこは、盛り場のはずれの、薄汚れたラブホテルのベッドの上でした。
黒頭巾ちゃんは、黒い神様と、何度も何度も抱き合いました。
そして、それが済ん ....
ここは誰かの土地だから
入ってはダメよ
ほら2センチはみ出して
男の子がひとさし指を削がれたよ
にこにこ笑いながら
誘うおじいさんとおばあさん
ダメよ入ったら
ほらまたはみ出して
きれ ....
思い出させないで
とても苦しくなるから
思い出はいつも
甘くて寂しいもので
平和で平凡な
毎日を少しずつ侵食する
でも
それ以上でもそれ以下でもなくて
だから寂しい
もう二度と戻れな ....
しだいに近づいてくる足音
ずしん
ずしん
わたしにはわかる
あなたが来ているのが

あなたはわたしを手に入れたい
それが幻想でしかないとわかっていても
あなたはわたしを手に入れたい
 ....
わたしよりも弱く
儚く
人生の計算問題ができない
そういう人を守るため
あなたは去っていった

「君ならひとりで生きていける」
よく聞くセリフを生で聞いたよ
でも
そうかな?

 ....
心地よい風が吹き
国道近くの喫茶店は
おしゃべりで満たされてる
空気みたいだった
あなたとの時間は
あのあと一年くらい
続いたのだったかな
だからそう
まだ大丈夫
とてもリアルにあの ....
自分は何人いるんだろうと
数えていたら
頭がぼんやりしてきて
それで
もっとぼんやりするために
お酒を飲んだり
する
そうすれば
わたしは誰かになって
だから
あんなことや
こん ....
わたしたちは
もう離れないと誓いました
空に
風に
緑の木々に
そして
大きなビル群にも
これからは
飛び立つのもいっしょ
羽を休めるのもいっしょ
暑い夏
アスファルトの照り返し ....
森の中に聳え立つ
巨大なホテル
とてもメルヘン
入り口には着ぐるみが立っているの
「いらっしゃいませ!」
くま
うさぎ
ねこ
いぬ
ありがとうありがとう
わたしとあなたは
すっか ....
ときどき
取られたような気持ちになって
「わたしを返して」

思う
または
「わたしを帰して」
かな
さみしいことを言わないで
抱きしめて
撫で撫でしてあげたくなるから
あまり甘えないで
おっぱいの間に抱き込んで
すりすり頬ずりしたくなるから
どうせいつか足蹴にして
行ってしまうくせに
鬱蒼とした山々の間
引かれたレールの上を
走る
蘇る鉄橋の
下では
おばあちゃんがこぼれる
谷川に近い公民館は
オープン
クーラーは無く
扇風機がぐるぐる
回っている
まるでお伽 ....
暑いのに起きられない
体から噴出す汗で
寝巻きもベッドも布団も
何もかもびしょびしょ
電話が鳴っても
知らない
チャイムが鳴っても
知らない
そんな
一人の部屋で

夜も昼も
 ....
マッサージで気持ちよくなって
つい眠ってしまった
目を覚まして慌てて会計に行けば
どこかで見知った顔が
「ごめんなさいお会計お願いします」
わたしがそう言うと
「まだですよこれからですよ」 ....
呼ばれていく
わたしの行く場所は
今はもうない
小さな平屋の家
家々の裏をすり抜けるように駆け抜け
小さなコンクリートの階段を上がると
カラカラと音がするサッシの引き戸
薄いガラスが嵌め ....
その駅のトイレには
便所童が住んでいる

とても疲れて寂しい夜
わたしは酔っ払って
その駅のトイレに寄る

3つある個室の真ん中に入ると
そのうち
両脇から
声が聞こえてくる

 ....
るかさんのチアーヌさんおすすめリスト(65)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
楽しいパーティ- チアーヌ自由詩105-11-14
わたしが眠っていると- チアーヌ自由詩205-11-10
愛は抽象画- チアーヌ散文(批評 ...405-11-7
テーブルの下- チアーヌ自由詩105-11-4
猫を轢く- チアーヌ散文(批評 ...6+*05-11-4
優しいところ- チアーヌ自由詩205-11-2
限界- チアーヌ自由詩405-11-2
バカにすればいい- チアーヌ自由詩705-10-25
飛行機は頭上を飛ぶ- チアーヌ自由詩605-10-24
あなたなんか嫌い- チアーヌ自由詩2+05-10-21
花の影- チアーヌ自由詩605-10-20
川に入る- チアーヌ自由詩205-10-19
赤頭巾ちゃんの訪問。そして、黒頭巾ちゃんとおおかみの電話- チアーヌ散文(批評 ...705-10-10
かみさまようちえん- チアーヌ自由詩405-10-10
黒い神様と黒頭巾ちゃん- チアーヌ散文(批評 ...505-10-7
ここは誰かの土地だから- チアーヌ自由詩905-10-5
間奏- チアーヌ自由詩405-10-3
あなたはわたしを手に入れたい- チアーヌ自由詩505-10-3
あなたの重み- チアーヌ自由詩505-10-3
午後のリビングでのリアル- チアーヌ自由詩405-10-2
繋ぎ止める自分- チアーヌ自由詩605-9-21
鳩の恋- チアーヌ自由詩905-9-14
非常時- チアーヌ自由詩305-9-13
わたしをかえして- チアーヌ未詩・独白605-8-31
さみしいのは- チアーヌ自由詩805-8-18
奥羽本線- チアーヌ自由詩1405-8-15
夢ばかり見ていた- チアーヌ自由詩905-8-9
統合施設- チアーヌ自由詩1205-8-6
走り抜ける- チアーヌ自由詩605-8-3
便所童- チアーヌ自由詩1205-7-31

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