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ふでばこを開けると
アフリカの草原が広がっていて
夕日に向かって一人
お相撲さんが
四股をふんでいる
何故あの日
僕はふたを閉じてしまったのか
守るべきものなんて
まだほんの少しだ ....
すべてが終わると
その町にも銃を担いだ人たちがやってきた
彼らはこの国の言葉や
この国の言葉ではない言葉で話すものだから
町の人々はますます無口になった

少年は喧騒と沈黙でごったがえ ....
ポストになりたくて男は
ポストの隣に立ち大きく口を開けた
ご丁寧に首から
「本物のポストです」
と札もぶら下げてみた
けれど誰も手紙を入れてはくれない
華やかに装った初老の女性も
 ....
双子の兄弟が天秤の右と左に乗った
同じものを食べ同じものを着ているのに
右にのった弟の方が重かった
弟が髪の毛を数本抜いて
ようやく天秤は釣りあった
天秤から降りると
母親は二人の ....
部屋の中で素振りをしていると
外は激しい雨が降っていて
どこかとても遠いところから
僕の知らない動物の鳴き声が聞こえる

シマウマはたてがみも縞模様なのだと
テレビ番組でやっていた ....
今日も俺は核家族のために働く
核家族を食わさなけらばならない
路頭に迷わせてはならない
俺はいとも簡単にスマイルを作り出し
その唇の端には
いつも核家族がぶら下がってる
連休は月並 ....
面接官がダチョウに似ている
というのは良くあることなのでしょうか
面接官は履歴書に書いてあることをいくつか質問すると
さて、と言い残し
窓から空へと飛んで行ってしまいました
もしかしたら
 ....
さよなら、ブラジャー
白くて
可愛い布切れでした
もう誰に着けられることもなく
誰に脱がされるわけでもない
ブラジャー
風に吹かれて
善光寺参り
人さらいは人をさらったことがない
これからもさらう予定がない
けれど人さらいは人さらい
それは何の比喩でもなく
人さらいが人さらいであるということだ
何故人さらいは人さらいなのか
生まれた ....
徴兵された兵士のように
寒い目をしてあなたは通路を行く
改札を抜け再び階段を降り
あなたの目が地下鉄に乗る
と、私の目だけが置き去りにされる
壁にはたくさんの色あせたポスター
その ....
またね
春風から一番遠いところで
皆でそうつぶやいたら
誰かの下唇に
名前の知らない花が咲いた
なあ、せっかくだからさ
もうしばらく
楽しいおしゃべりをしよう
夜中、目がさめて階下に降りると
君が僕を積み上げていた

たどたどしい手つきで慎重に積み上げ
途中で崩れると
ふうとため息をついてまたやり直す
時々どこか気に入らないようで
何か ....
結露が止まらない
いくら拭いても
壁や窓から滲み出てくる
このままでは
部屋が水でいっぱいになってしまう
僕らは慌てて非常食、ラジオ付き懐中電灯、
釣り竿等々をリュックにつめる
 ....
街中ですっ転んだ
視界にあるのは人の脚

何事も無かったかのように通り過ぎる脚
立ち止まってこちらに視線を投げかけている脚

スーツの脚
ジーパンの脚
スカートの脚
ルーズソック ....
千波 一也さんのたもつさんおすすめリスト(224)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ふでばこ- たもつ自由詩1305-6-9
すべてのあとで- たもつ自由詩4705-6-2
- たもつ自由詩805-5-31
正確- たもつ自由詩1205-5-28
素振りなら負けない- たもつ自由詩1605-5-24
核家族- たもつ自由詩1505-4-23
仮歌(jijitu)- たもつ自由詩605-4-19
何度目のさよなら- たもつ自由詩1005-4-8
人さらい- たもつ自由詩1805-3-30
失踪- たもつ自由詩1505-3-26
春だから全員集合- たもつ自由詩12*05-3-13
身辺雑記より(七)- たもつ自由詩2205-1-4
身辺雑記より(五)- たもつ自由詩804-12-28
人の脚- たもつ自由詩2103-4-2

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