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透明な流れやその匂いが
蒼い夕暮れに僕を連れて行ってくれる いつも
繊細な指先やその動きが
貴方の人生を物語っているように思える
目の前で貴方がグラスの水を飲む時に
水が煌めいて波を打ってい ....
緑色の少年が白光の中を泣きながら歩いている
彼の、砂利道を隔てた向こう側の意識の中には
水色の少女の後姿があぜ道を逸れて歩いている
そうして彼女はいつも田んぼの水の中へ沈んでしまう
だから彼は ....
ぐるり


(一)



いつか必ず弾ける
儚く揺れて

緊張を保った不安定が
震えていて

無数のしゃぼんだまが浮かぶと
僕は切ない美しさの中に取り残されてしまう

 ....
白紙のような夜には

目を瞑れば金色の旋律が細い糸をゆったりと垂らして
      時を止めたようにさらさらと揺れているので(・・・落ちていく)虹色の部屋に
  ハンモックを掛けよう
天井を ....
静かな

白い波打ち際の日
僕の息が風
少年は貝殻を探す
波と
鼓動が聞こえる
入道雲
笑いかけた日が
空を駆け抜ける

茜色の落ち葉を
歩道に叩きつけた日も
僕の息は枯葉を ....
【硝子の川】

川の水の結晶
鋭角の紋様を形作り
白く切る

葉が流れる
白い血潮の上
銀色の岩が
透明すぎる心を
切り裂いている

きっと夜には 涙も流れる
流星の軌跡に  ....
傾斜/午後の光
射す灰色の空は
立ち並ぶビルの
すぐ上に落ちて

夕焼けが始まる
前の憂鬱を伴った眩しい公園で
少女はぶら下がっていた/傾斜

「久しぶりに土の匂いをかいで
 あの ....
空の青に風が線を描く
空の青に流されていく

薄紫色の花を持つ
貴方の笑顔と空気が
透明な街の中に浮かんでいる
貴方は
不意に後ろを振り返って消えた
赤い風船が飛んでいる

透明な ....
道路に燃やした黄色い花が夏を点灯して
遠方の優しい風は透明であった
そこに震動して遠くに人々の足音が停止したときに
枯れ始めたという即座の真実
汗に濡れた頬の上で見られたどんな意味も ....
真夏の一本道は何処までも続く
と思っていたのに気づくと僕は
廃墟の街で佇んでいた


強烈な西日を受けながら
僕は少年の影を追いかける
街が暖かく流れていき

ランドセルを地面に置い ....
風、吹き
障子が揺れた時
襖から、祖母が顔を出した
時は既に遅く
襖から、祖母が顔を出した

葬儀の前夜
その白い布の下から
祖母が顔を出した
少年が泣いた 時は既に遅く
祖母が死 ....
昼間の学舎から見える
土の校庭に一人の少年が鉄棒に
跳んでは回って空中で止まった
入道雲の眩しく飛んで
彼は青い空に吸い込まれて消えた

壊れたラジオの蝉の鳴く
汗に滲む目が二重に響く
 ....
千波 一也さんの結城 森士さんおすすめリスト(12)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
セレモニー- 結城 森 ...散文(批評 ...3*07-3-15
祭りの炎- 結城 森 ...自由詩3*07-1-8
緑と紫- 結城 森 ...自由詩3*06-11-29
眠れない夜、虹色の小鳥- 結城 森 ...自由詩6*06-11-21
風が記憶- 結城 森 ...自由詩10*06-11-19
冷たく優しい水と- 結城 森 ...自由詩4*06-11-3
ミルクコーヒー- 結城 森 ...自由詩4*06-9-24
思い出- 結城 森 ...自由詩1*06-8-24
点在する花- 結城 森 ...自由詩3*06-8-16
夕焼けの街- 結城 森 ...自由詩6*06-8-2
鶏頭の花- 結城 森 ...自由詩8*06-7-21
林檎の時代- 結城 森 ...自由詩6*06-7-16

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