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思い出に、ゆかたの君が見たいだけ箱根温泉ゆあたりに風

きっかけがどこにあるのかわからない花火轟くまでの沈黙

ぎゅっと手を握る二人は蚊帳の中 外のすべてが愛しく見える



小学生み ....
鳴り響くゴングが開く俺の目は何も見てないすべてがシロだ

殴られる俺を見れないそう言った妻の祈りがリングに上がる

正義など存在しない。わき腹に喰らう一撃 あぁ、わかったよ

お前にもバー ....
ほっぺたをシーツにつけて休日の速度について考えている

卵黄でよごれた皿に訊いてみる「今夜あなたは帰ってくるの」
思い出の中に存在し続ける鏡台のまえ立ち並ぶ瓶

香水をつけたことすらないころに描いた香りを飴にみつける

花もよう飴をなめててよみがえる憧れの味安っぽい味

大人ってつまらないよね。なんだ ....
「すきなものなんでもくえ」のそのあとに全会一致で来たパンケーキ

見ないよう聞かないようにききみみをたてた向こうの話題が吾に

「ほらおまえ「ちいさいですね」って言えよ」「えー、おまえいけ」  ....
将也

とりあえずラブとピースで繋いでた君のホントを触れないまま

必要なものはノリだと承知して君に合わせた笑顔があった

持ち札は3枚。君と観た映画、朝焼けの街、好物:すぶた

方向 ....
未来には何が起こるかわからないだから希望を捨てないで済む 口と口合わせて起こる反応を知りたくてした初めてのキス

草むらの匂いと鼓動それのみを残すファーストキスの実験


放課後に答えあわせをしたが為クラスメイトが恋人になる

抱くことも抱かれ ....
言霊は無色透明たどりつくところによりて色を変えゆく

雑然とした日々のこと雑踏の中に紛れて目を閉じないで

ありのままそのままでいい君の目はくるっていない間違ってない

戦場で逃げ惑うひと ....
人間の警戒心と恐怖心味わっているピラニアの前

捨ててきた、この身に続きがあるんだ。と、死んだ目をして嘆くマンボウ

海の月そう名づけられ水槽のくらげは少し得意気にした

「丸まれ!」と念 ....
炎抱き天に向かって捧げんと燃えて散りゆく桜木並木

ただ青いただただ青い空に合う赤を散らせて木枯らしが吹く

舞い落ちる火の粉に巻かれここでなら秘めた想いを一人言ちても

振るうこの葉の数 ....
4年分ふたりの過去を巻き戻しあの日と違うバイクでデート

デートとは果たして言ってよいものか指輪は無言でふてくされてる

風を切り向かった先は思い出か国道1号秘密駆け抜け

吾纏う香りは前 ....
魚屋の前に打ち捨てられていた男いっぴき拾って帰る

生ゴミの何を肴にヌイていた浮浪者の裾、幾重にも揺れ
記憶さえなくすほど酔いたくなって赤ワインに手を染めし吾

法王の小箱と名づけられし酒とりあえず買い駆け抜ける帰路

滲む赤アルミの蓋で指を切り思い浮かべる最後の晩餐

この酒を飲み干すため ....
言の葉は葉っぱではなく{ルビ刃=やいば}だと気づきもろ刃を鞘に収める

無軌道に暴れる言の葉{ルビ吾=あ}の脆さ突きつけられても歌は止まない

今更に向き合う作業はじまってもう逃げられぬそうと ....
そこまでの旅にでるから軽く言い私を置いて見えなくなって

本心を語らない君かくなるは心理テストを出すしかなくて

髪をとく君の指先もてあます君がとく髪切り落としたら

ちりぢりのこころを繋 ....
すみません。喫煙席はありますか?まず確かめる毒と知りつつ

システムがよくわからないカフェテリア愛想いい人演じて突破

空いた皿下げることのみ命かけ笑いもせずに皿を気にして

沈黙す女同士 ....
元彼の今の恋愛聞かされて過去を確信思い出となり

同僚に聞かされているしがらみをクリックひとつで消し去れたなら

聞くと聴く聞くこと断然多いけど聴くこと多くしたいと思う

最近は言葉の感じ ....
{ルビ吾=あ}の胸を刺した蜜蜂命絶え痛み残してポトリと落つる

もしかして君は誰かの化身かといぶかしんでる薬塗りつつ

あの刹那君は死んでもよかったと思えたのかと傷跡に問う

もう一度刺さ ....
君は言う疲れてないの大丈夫?甘えられずに笑顔を返す

木曜の夜が来るたび思うのは君置き去りし今夜のメニュー

さみしいと口が裂けてもこぼさない意地を演じる役負う男

飽きるほどともに過ごせ ....
あ行

足音が遠ざかってゆく朝8時、きみは出かける わたしを置いて

今までと変わらぬようにこれからが続いてゆくか冬空に訊く

「うん、うん。あぁ」電話の先にいるひとと、なに話してる?その ....
捨てました。嘘、捨ててない。下北で君と選んだ白いカーテン

濃い緑4千円のラグマット 飯もタバコも芝生気分で

いつ買った?思い出せない掃除機はきっとすべてを見ていたでしょう

{ルビ吾= ....
もう少し、やさしくすればよかったと後悔なんてしている夜明け

やさしさが取り柄の君を傷つけてひとりよがりのロマンぶつけた

男なら振り返らないと決めたけど大事なものを失いそうで
 
君がゆ ....
宇宙では人は一人と気づくはず 濃い闇のなか手もつなげずに

幾千の星ひとつずつ消えゆくをともに見ようか願いなどせず

音楽が鳴り止んだから席を立つ 椅子取りゲームは不参加の君

リモコンで ....
なみだかわきよきおもいでふりかえる わすれなきようあすにしおりを

{ルビ弘明寺=ぐみょうじ}のもみじ茜の延長で熔けゆく夕日 夜を連れ来る

スペースをあけた言葉のためらいがふわり消えゆく コ ....
快楽の先に宿りしこの{ルビ種=いのち}背徳散らすマリア横顔

今君が日々重さ増し腹を蹴るこの不思議さを神秘と呼ぼう

生まれ来る{ルビ児=こ}が娘だと知ってから甘さの増した父になるきみ

 ....
父に宛てて


父からの京都土産の{ルビ簪=かんざし}をさすこともなく歳を重ねて

破天荒。こんな娘に誰がした?苦笑しつつも宝だという

「もし人を殴るとしたら親指は内に握るな折れたら困 ....
りりるらら春に聴いてたメロディを小声で歌う秋空のした

過ぎ去りし振り返らない思い出の顔を忘れたことに気づいた

キッチンの隅で出番を待つ土鍋 吐く息白く浮かぶ冬まで

冷えてゆくほど澄ん ....
不意打ちに
「がんばっているかい」と聞かれて
戸惑ったわたし
「うん。」とだけ答えて、

わたしは嘘をついた
話題をかえて逃げようとした
そのことにきみが気づかなくても
見ないふりをした
知らないふりをした
都合の悪いことをなかったことにした
その中には
大事なものもきっとあった
千波 一也さんの一代 歩さんおすすめリスト(48)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
【短歌祭参加作品】青の墓場- 一代 歩短歌11*06-7-30
リング- 一代 歩短歌3+*06-2-2
シーツと卵黄- 一代 歩短歌3+*06-1-27
飴をなめるおとな- 一代 歩短歌5+*05-12-31
ファミレス- 一代 歩短歌3*05-12-30
将也、和真、洋平- 一代 歩短歌3*05-12-28
mirai- 一代 歩短歌3*05-12-22
キスの思い出- 一代 歩短歌6*05-12-9
言霊- 一代 歩短歌7*05-12-5
未知(生物について)- 一代 歩短歌1*05-12-4
恋枯し- 一代 歩短歌3+*05-12-1
シンデレラ- 一代 歩短歌3*05-11-30
伊勢崎町夜歌- 一代 歩短歌4*05-11-28
LA_CHASE_DU_PAPEを飲む間に- 一代 歩短歌3+*05-11-24
かなつかいかたなつかい- 一代 歩短歌4*05-11-20
残像- 一代 歩短歌4*05-11-17
Cafe_de_irony- 一代 歩短歌3*05-11-16
むかしばなし- 一代 歩短歌2*05-11-12
蜂の一刺し- 一代 歩短歌3*05-11-11
水商売- 一代 歩短歌2*05-11-10
カルタ遊び- 一代 歩短歌6*05-11-9
家具- 一代 歩短歌2*05-11-1
「君に会いたい」- 一代 歩短歌2*05-10-30
【短歌祭参加作品】星の音- 一代 歩短歌8*05-10-29
夕凪黄昏さようなら- 一代 歩短歌3*05-10-26
誕生日- 一代 歩短歌4*05-10-25
家族歌- 一代 歩短歌8*05-10-24
秋7首- 一代 歩短歌6*05-10-22
あのときの質問について- 一代 歩自由詩2+*05-10-21
ごみ箱- 一代 歩自由詩3*05-10-20

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