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陽のあたる坂道で
ふと立ち止まる私を
だれも見てはいない。
木々のさやぐ音だけを
聞いている。
此処にはなにもないけれど
ゆらゆらと揺られて
生きてるんだと思った。
ゆるい風が ....
汗を、かいていました。
あなたがわたしに触れたことや
愛を体現したこと
ひとつずつ、思い出して
泣くことだけは、回避して。
窓を閉め切ったこの部屋に
どうしてか風が吹いて
乾いた ....
ああ、この手だ。
この手が、この胸に大きな波を呼ぶ。
私をふるわせる。
綺麗な手。
大きくて、がっしりしていて。
齧るように
親指だけを握ると、少し笑った。
ああ、この手だ。
シャンプーがたまたま切れて
あんまり好きじゃなくて余ってたシャンプーを仕方なく使ったから
今日は一日中、いつもと違う、慣れないシャンプーの匂いが
此処にまとわりついていた。
スーパーで、ふ ....
ぴちぴち
ちゃぷちゃぷ
らんらん らん。
ぴちぴち
ちゃぷちゃぷ
らんらん らん。
だれかが歌ってる。
雨音のリズムに合わせて
しあわせそうに
しあわせそうな ....
浴槽。
膝。
俯いて、抱えて、
今、誰か出会った。
あまい波が
寄せては返す。
わたしは、
匂いに飢えてたね。