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掛け違えた光だとしても
あふれかえることに
消えてはゆけない
肩だから


 底に、四月はいつもある


泥をかきわけて
そのなかを親しむような

見上げることの
はじまりに ....
風のゆくえに
はぐれたのなら
含ませ過ぎた胸に手を

どうでもいいと言い捨てるには
あまりに一途な
朝です、
誰も

いつの日も



 気がつくためには
 やわらかく ....
 砂時計という名の{ルビ幽閉=ゆうへい}を描くべき色彩に迷い、
 指先ひとつで幾度も幾度も
 流れをもてあそんで
 みる

 (ここは、アトリエ・スロウ
 (時の許しに並ぶ場所

 ....
泥を かわして
かわして また 泥

すきだとか きらいだとか
そんな難しいことは あとからになさい
もっと ずっと あとからになさい
余裕がでるまで 待ちなさい


 陽をあびて  ....
まちがえることを
素直におそれた日々は
だれかのきれいな蝶々結びに
たやすく揺られる花だった

あの草原で
かぜを追いかけてゆくことに
不思議はどれほど
あっただろう


 ....
知っていることを知ることで
わたしの輪郭は
かたちを為す
     
そう、
知らないことも同義であるけれど
わたしのどこかが喜ぶように
いつもいつも
知ること、と記している
 ....
記憶の糸は ここから近い


青葉とともに樹齢に添えば 
風の渡りがよくみえる

耳を 
やさしく奏でるように
静かなことばは 
紡がれて


  会えるひと 会えぬひと もし ....
さがしてみても
しっぽは見つからない

まるで
気泡のような午後だから、
いつの窓にも
ふたりは
求めて


 やわらかな、視線

 だれにも始まる
 デッサンの
 ....
つゆのおもてを奏でるような
かすみの語り部、
八日月


 白々しくも、
 ゆかしいものです


枝のあいだを
いそぎもせずに
はかなさをなぞるには
聡明すぎる、ような ....
遠鳴りを
たずねてゆびは
更けてゆく


 傾き、
 あざむき、
 なき、みさき、


橋の向こうを告げられぬまま
こころもとなく
火を浴びて

頑なに
待ち人の名を ....
別れの時刻を知ったとき
ひとは優しくなる


 すなおには
 明かせなかったこころをもって
 朝はかならず来るのだと
 ようやく夢は
 ここから
 近く


ありがとう ....
ふと気がつけば
後ろ手の冬

雪の匂いも薄らいで
それとは知らず
陽をまとい

季節は
追い越せないものだとばかり
待ち続けてきたけれど
いつの間にやら
景色は流れて

 ....
よみがえる言葉を
踏みしめながら
いつの季節もささやかに鳴り


 のびゆくはずが
 逃げてゆけないものへと
 落ち着いてしまった

 あたらしく
 おとを試して、
 更 ....
脱ぎ捨てたシャツには
汗の匂い
それはそのまま
あすへとながれて

うっすらと
口づけをもとめる
よるの首筋は
片付けきらない部屋の
すべてを横切り
とけてゆく


 ....
透き通る石が相手なら
わたしの瞳もまもられそうで、
こころゆくまで
あずけて
うるむ

そんな夜には
ゆびも優しくなれるから
ゆめをすなおに飲み干して
爪は爪のまま


 ....
雨粒を
ゆるすしかなかったことが熱だった
ほんの
一握り、の

うばわれるものも無く
渡ってもらうことで
どこか安らいでただ濡れていた
それしかなかった、
雨だれに
ほそく ....
翼を有する生きものに
あこがれていた

のぞみの場所までは
もちろんのこと
そこから
遥かな地平のすみまで
こころはきっと
羽ばたける

翼を有する生きかたに
あこがれて ....
きんいろは
かなしいすべだと思います

闇夜のはなは
もっともあかく
ひとみを閉じこめて


 火から、
 結ばれてゆく、
 果実のことなど、
 だれもが、
 とが ....
わたしはまだ
運ばれてゆける


むずかしい物事を
ほかの名前で呼ぶよりも
ここが峠の途中なら、
そらにまぎれず
澄み渡りたい

あなたのそばには無い数を
おだやかに
 ....
 きみの名前をおぼえた日から
 ぼくはふたつを呼んでいる


やさしさは偽らないからね

溢れても
まみれても
ささやかなすべてを
見失わないように


 疑うことは
 ....
ざわめきを聴いていた

誰か、いいえ
それよりもっと
わかりやすいものたちと
孤独を分け合って
ざわめいていた
聴いていた


つばさを諦めることで
繰り返されてゆく、
 ....
なつかしい匂いに
ひたる冬、
寒さは
使い慣れたはずの指先に


疑いようも無いくらい
数をつのらせて
まもるべきが
すべて、に
なる


泣いてしまうことも
ねむ ....
どんな夜にも月は鎮座して

 炎と水とがこぼれ合うから
 欠けても
 ゆるし
 て、

けものは静かに
帰属する



荒涼の異国を踏むようにして
夢見の鮮度に奪われて
 ....
わたしの水は干からびる
あなたが逃げた
ささいな
謝辞に

わたしの水は追いかける
あなたがこぼした
祈りの岸から

わたしの水は溢れない
あなたがなくした
なみだの代わり
 ....
ぼくが
ぼくから許されて
きみがきみから贈られる


ぼくは
ぼくだけど
きみを愛しているわけで

いちたすいち、は
いまならわかる
たやすく
解ける


ぼくは
 ....
浅はかな哀しみを
どこまでも赦してしまうので
慕っています、
ひとの背を


重ねるような
重ねられるような
だれのものとも知れぬまま
だれにもどこにも
辿り着けずに
ひ ....
散文的であるかも知れない
晴れ間を見つける
こころはいつも


古くはならない
あたらしくもならない
それが空なら
繰り返すものごとに
少しだけ優しくなれそうな
そんな気が ....
窓の外は、夜

それゆえ汽車は吐息のように
曇り曇って
揺れに
揺れ


そこからなにが見えますか


わかりやすいものは
なぜだか頼りなくおもえて
背伸びをしてみた ....
月のしずかを詠むほどに

月を
寡黙に封じ込む


 聴きそびれていたかも知れない
 のに

 細い肩には雲をのせ
 風をたよりに
 風さえも
 去り


物云わ ....
{引用=



一、レプリカの四月


たとえばそれは食卓のさかな

二度と泳がない姿はあわれです
しかし言葉はあぶくですから
気付かれずに消える、その
あぶくこそが  ....
恋月 ぴのさんの千波 一也さんおすすめリスト(247)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
四月迎え- 千波 一 ...自由詩28*07-4-14
朝露- 千波 一 ...自由詩15*07-3-28
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蝶々結び- 千波 一 ...自由詩41+*07-3-22
輪郭図鑑- 千波 一 ...自由詩12*07-3-20
つらなり短冊- 千波 一 ...自由詩15*07-3-20
オクターブ- 千波 一 ...自由詩16*07-3-11
八日月- 千波 一 ...自由詩10*07-3-11
烙印- 千波 一 ...自由詩23*07-3-8
ひとは優しくなる- 千波 一 ...自由詩18*07-3-6
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いつか旋律へ- 千波 一 ...自由詩14*07-3-5
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千の槍が降る- 千波 一 ...自由詩11*07-3-1
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舟わかれ- 千波 一 ...自由詩29*07-2-27
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百花繚乱- 千波 一 ...自由詩16*07-1-24
空のしるべ- 千波 一 ...自由詩28*07-1-21
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月歌- 千波 一 ...自由詩28*07-1-12
小詩集【レトロな猛毒】side.C- 千波 一 ...自由詩14*07-1-11

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